株式投資の基本用語を知りたい人
株式投資で儲けるための基本用語を教えて下さい。
あまり多いと覚えられないので、できるだけ厳選してほしい…。
こういった質問に答えます。
この記事を書いている私は、株式投資歴10年以上の個人投資家です。
サラリーマンの頃から、株式投資を始めていました。
私自身も、投資を始めた頃は、株式用語が難しくて本当に苦労しました。
なので、初心者のあなたの悩みがよくわかります。
そこで今回は、初心者が最初に覚えておくべき基本用語を20個だけ紹介します。
これさえマスターできれば、企業分析や銘柄選びもスムーズにできますので、ぜひご一読ください!
※記事は3分くらいで読み終わります。
覚えておきたい!株式投資の基本用語20選!・前編
まずは、最初に覚えておきたい基本用語を10個紹介します。
- その①:EPS
- その②:PER
- その③:BPS
- その④:PBR
- その⑤:ROE
- その⑥:売上高
- その⑦:増収率
- その⑧:営業利益
- その⑨:営業利益率
- その⑩:当期純利益
それでは、解説していきます。
その①:EPS
読み方:イーピーエス。
1株当たり利益のことで、当期純利益 ÷ 発行済株式数で計算、単位は円です。
その②:PER
読み方:ピーイーアール。
株価収益率のことで、
株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)で計算、単位は倍です。
例えば、株価が1,000円で1株当たり利益(EPS)が100円なら、PERは10倍になります。
実際に投資をする際に、その銘柄が割安か割高かを判断する指標の1つです。
PERを使えば、その会社の過去のPERとの比較や、他社のPERとの比較ができ、
現在の株価が割安か割高かを判断できます。
その③:BPS
読み方:ビーピーエス。
1株当たり純資産のことで、純資産 ÷ 発行済株式数で計算、単位は円です。
その④:PBR
読み方:ピービーアール。
株価純資産倍率のことで、
株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)で計算、単位は倍です。
具体的には、株価が1,000円で1株当たり純資産(BPS)が1,000円なら、PBRは1倍になります。
PERと同様、投資をする際に、その銘柄が割安か割高かを判断する指標の1つです。
PBR1倍が株価の下限と言われていますが、日本株には1倍未満の銘柄が多数存在します。なので、「PBRが1倍未満=割安」ではないので、注意が必要です!
PBRはあくまでも、判断材料の1つです。
他の指標(RER、ROE など)と併用することをオススメします。
その⑤:ROE
読み方:アールオーイー。
自己資本利益率のことで、
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100 または、EPS ÷ BPS × 100で計算、単位は%です。
例えば、 1株当たり利益(EPS)が100円で、1株当たり純資産(BPS)が1,000円の場合、ROEは下記のとおり。
ROE = 100円 ÷ 1,000円 × 100 = 10%
ROEは、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を出しているのかを示す重要な指標。ROEの数値が高いほど効率的な経営をしていると評価されます。
ちなみに、優良企業の目安はROE 8~10%くらいと言われています。
その⑥:売上高
企業が自社の商品・サービスを提供して、1年間で稼いだ収益の合計額。
損益計算書の一番上に計上される項目です。
その⑦:増収率
売上高の伸びを表す指標。売上高成長率とも呼ばれています。
企業の成長性をチェックするための指標で、会社四季報や有価証券報告書などを利用して、過去5~10年分の推移を見ていきます。
その⑧:営業利益
企業の本業の儲けを表す指標。
売上高 -(売上原価 + 販売費・一般管理費)で計算します。
その⑨:営業利益率
企業の収益性をチェックするための指標。
営業利益 ÷ 売上高 × 100 で計算、単位は%です。
平均的な営業利益率は、5~7%くらいですが、できれば10%以上の稼ぐ力のある企業に投資したいところです。
その⑩:当期純利益
最終的に企業の手元に残る利益。
税引き後利益、最終利益などとも呼ばれます。
利益剰余金として企業の内部に留保されたり、配当金として株主に配分される原資になります。
覚えておきたい!株式投資の基本用語20選!・後編
次に覚えておきたい基本用語10個を解説します。
- その⑪:自己資本比率
- その⑫:利益剰余金
- その⑬:有利子負債
- その⑭:配当金
- その⑮:配当利回り
- その⑯:配当性向
- その⑰:時価総額
- その⑱:テンバガー
- その⑲:成長株投資
- その⑳:高配当株投資
それでは、一緒に見ていきましょう。
その⑪:自己資本比率
企業の安全性を見るための指標。
自己資本 ÷ 総資産 × 100 で計算、単位は%です。
上場企業の自己資本比率は、30~40%くらいです。個人的には50%以上の企業に注目&投資しています。
その⑫:利益剰余金
企業が今までに稼いだ利益を積み立てたお金で、企業内部に留保されています。
利益剰余金の大きさや、総資産や自己資本に対する割合などで優良企業か否かの判断ができます。
なお、企業経営が順調なら利益剰余金は増えますが、赤字決算が続くと減少し、最終的にはマイナス(欠損)になります。→ このような企業への投資はNGです!
その⑬:有利子負債
企業が利息をつけて返済しなければならない負債のこと。
具体的には、短期借入金や長期借入金、社債などの合計額になります。
個人的には、有利子負債が0円 または 利益剰余金 > 有利子負債(利益剰余金が、有利子負債よりも大きい) のいずれかの企業を選んで投資しています。
その⑭:配当金
企業が得た利益の一部を株主に分配する(還元する)お金のこと。
企業が行ってきた、過去の配当金の実績は、会社四季報や有価証券報告書などで確認できます。
また、今後の配当金の予定については、決算短信や中期経営計画などをチェックすれば、わかります。
こちらの記事もご覧ください。
>> 決算短信の読み方をサクッと解説!【ポイントは5つだけ】
その⑮:配当利回り
株価に対する年間の予想配当金の割合を示す指標。
予想配当金 ÷ 株価 × 100 で計算、単位は%です。
具体的には、株価が1,000円で1株当たり(予想)配当金が50円なら、(予想)配当利回りは5%になります。
日本の上場企業の平均配当利回りは、2%くらいと言われています。
配当利回りは、あくまでも予想なので注意が必要です。
できれば、3ヶ月に1度は決算短信などでチェックしましょう。
→ 業績によって、配当金の増減の可能性があるからです!
その⑯:配当性向
当期純利益のうち、配当金としてどれくらい支払われるかを示す指標。
1株当たり配当金 ÷ 1株当たり利益(EPS)×100 で計算、単位は%。
例えば、1株当たり配当金が40円で、1株当たり利益(EPS)が100円の場合、配当性向は40%になります。
その⑰:時価総額
企業の市場価値を評価する際の指標。
株価 × 発行済株式数で計算、単位は円です。
一般的に、企業の売上高や利益、総資産が大きければ、時価総額も大きくなります。
ちなみに、日本の上場企業の時価総額第1位は、トヨタ自動車(7203)で約36兆円! になります。※2022年7月22日現在
その⑱:テンバガー
株価が10倍になる銘柄のこと。
株式投資をする人なら、誰でも一度はテンバガーを夢見ることでしょう。
ここ数年で、株価が10倍になった銘柄は下記のとおり。
- ケアネット(2150)
- チェンジ(3962)
- 弁護士ドットコム(6027)
- レーザーテック(6920) etc.
私も、テンバガーを目標に成長株(グロース株)投資を続けています!
その⑲:成長株投資
売上高や利益が毎年増加し、今後も増加が見込まれる会社へ投資する手法。
グロース株投資とも呼ばれています。
成長株投資のポイントは、下記のとおり。
- 増収率(売上高の伸び)が20%以上の企業へ投資する
- 時価総額が300億円以下の小型株を狙う
- 営業利益率が10%以上の高収益企業に投資する
- 上場後2~5年くらいの銘柄にお宝株が多い
- 創業者が筆頭株主の企業(=オーナー企業)を狙う
こちらの記事も参考になります。
その⑳:高配当株投資
高利回りの銘柄に投資する手法です。
具体的には、配当利回り4~5%以上の企業を狙います。
高配当株投資のポイントは、下記のとおり。
- 自己資本比率や利益剰余金、有利子負債などにより、財務の安全性をチェック
- 過去5~10年分の業績や配当金の実績を確認する
- 過去5~10年で、減配や無配のない企業へ投資する
- 中期経営計画で、今後の配当政策をチェックする
高配当株投資については、ぜひこちらの記事もご覧ください。
少し長くなりましたが、これらの基本用語をマスターして、株式投資の第一歩を踏み出しましょう!
今回は以上です。