
住友化学の株価は今後どうなりますか? 将来性は?
配当の見通しと一緒に教えて下さい。
こういった質問に答えます。
こんにちは、ブロガー&投資家のフリーです。
今回は、「住友化学の株価推移」「住友化学の株価は今後どうなる?」「住友化学の配当は今後どうなる?」を中心に解説します。
ポイントは下記のとおり。
- 住友化学の株価推移(過去5年間):高値は、631円(2021年6月)
安値は、293.6円(2024年2月)
現在の株価は、370円前後で推移 - 住友化学の株価は今後どうなる?:
今期(2025年3月期)の業績が順調に回復すれば、「株価は 2020年1月の高値(493円)を目指す展開になる…」と考える - 住友化学の予想配当金(2025年3月期)は9円で、前期と同額の予定。
3期連続での減配にはならない見込み
※記事は2分くらいで読み終わります。
住友化学はどんな会社?

住友化学(4005)は、総合化学メーカー大手の1つ。
三菱ケミカルグループ(4188)や三井化学(4183)などが、おもなライバルです。
石油化学は海外での事業展開を中心としており、シンガポールやサウジアラビアで合弁事業を行っています。
石油化学以外の多角化にも積極的で、医薬品・電子材料・農薬など、複数の事業を展開中。
ただし、ここ2年間の業績は低迷しています。
とくに2024年3月期は3,100億円と、過去最大の赤字を計上。主力の石油化学と、稼ぎ頭だった医薬品の両事業の不振が原因です。
株価も、業績不振を理由に大幅に下落…。一時は200円台を記録しました。
今期(2025年3月期)は、250億円の最終黒字の見通しで、V字回復できるかに注目が集まっています。
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | 住友化学 |
証券コード | 4005 |
本社 | 東京都中央区日本橋 |
設立 | 1925年6月 |
決算 | 3月31日 |
市場 | 東証プライム |
主な事業内容 | 石油化学、医薬品、電子材料、農薬 |
従業員数(連結) | 約32,000名(2024年3月期) |
売上高 | 2兆4,468億円(2024年3月期) |
配当利回り | 2.66%(2024年3月期) |
株価 | 375.7円(2024年11月25日終値) |
購入できる証券会社 | 松井証券、moomoo証券 など |
住友化学は、ネット証券で購入するのが便利で、手数料もお得です。
moomoo証券の場合、日本株の手数料が「無料」です。ぜひこの機会に口座を開設しておきましょう。
※IDを取得すれば、無料ですぐに利用できます。
住友化学(4005)の株価推移

住友化学の株価推移(過去5年間)は、下記のとおり。
※株価チャートは拡大できます。

住友化学の株価は2020年3月に267円を付け、ここ10年間での最安値を記録しました。
※業績が悪化した、2020年3月期決算の影響を受けました。
その後、業績の回復とともに株価は底を打ち、上昇局面へ。2021年6月に631円まで上昇します。
株価上昇後は、450~600円の間で推移し、しばらくボックス相場が続きました。
2023年から2024年の前半にかけて、株価は再び軟調な展開に…。
2023年12月には323円、2024年2月には293.6円の安値を付けました。
※2023年&2024年3月期の業績悪化が、株価下落の要因。
現在の株価は、300円台後半で推移しています。
【業績悪化&赤字】住友化学の株価は今後どうなる?

✓ 住友化学の業績推移
住友化学の業績推移(過去5期分)と、今期(2025年3月期)の業績見通しは下記のとおり。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2020年3月 | 2兆2,258億円 | 1,375億円 | 309億円 |
2021年3月 | 2兆2,869億円 | 1,371億円 | 460億円 |
2022年3月 | 2兆7,653億円 | 2,150億円 | 1,621億円 |
2023年3月 | 2兆8,952億円 | -309億円 | 69億円 |
2024年3月 | 2兆4,468億円 | -4,888億円 | -3,118億円 |
2025年3月(予想) | 2兆6,000億円 | 1,800億円 | 250億円 |
直近2期分の営業利益と純利益は、悪化が続いています。
とくに2024年3月期がひどく、営業利益が4,888億円の赤字、純利益も3,118億円の赤字と、過去最悪の数字となりました。
参考:住友化学の最終赤字3120億円、過去最大に 24年3月期(日本経済新聞)
2025年3月期は営業利益1,800億円の黒字、純利益も250億円の黒字と、V字回復の見通しです。

✓ 住友化学、過去5年分の株価(高値・安値)
住友化学の過去5年分の株価(高値・安値)を一覧表にしてみました。
※2024年は11月25日までの数字
年 | 高値 | 安値 |
---|---|---|
2020年 | 493円(1月) | 267円(3月) |
2021年 | 631円(6月) | 401円(1月) |
2022年 | 599円(1月) | 461円(11月) |
2023年 | 501円(1月) | 323円(12月) |
2024年 | 458.3円(8月) | 293.6円(2月) |
過去5年間の高値は、400円台と500円台が2回ずつ、600円台が1回です。なお、最高値は 631円(2021年6月) となっています。
また、安値は200円台と400円台が2回ずつ。300円台が1回です。最安値は267円(2020年3月)になります。
現在の株価は 375.7円(2024年11月25日終値)です。
✓ 住友化学の株価は今後どうなる?
株価は、下記の計算式で求められます。
EPS(1株利益)× PER(株価収益率)= 株価
2025年3月期の予想EPSは、15.28円(住友化学 決算短信より)。
過去5期分のPERは、最低が5.67倍、最高が20.35倍(住友化学 有価証券報告書より)です。
※2023年3月期のPERは、100倍を超える異常値のため除外。
以上の2つの数字から、住友化学の株価を計算すると下記になります。
15.28円 × 5.67倍~20.35倍= 87円~311円
あくまでも、計算上ですが、「87円~311円」という株価が算出されました。
先述のとおり、 住友化学の過去5年間の高値は、 400円台と500円台が2回ずつ、600円台が1回です。
また、現在の株価は 375.7円(2024年11月25日終値)です。
今期(2025年3月期)の業績が予定通りに回復すれば、「株価は 2020年1月の高値(493円)を目指す展開になる…」と考えます。
石油化学と医薬品の2部門の立て直しが、今後のキーポイントです。

住友化学100株はいくらで買える?

住友化学のここ1年間の株価推移は、下記のとおり。
※株価チャートは拡大できます。

住友化学100株を購入する場合、下記で計算できます。
株価 × 100株 + 手数料 = 購入資金
2024年11月25日の住友化学の終値は、375.7円なので、これで計算してみます。
なお、私も利用しているmoomoo証券の場合、日本株の手数料は「無料」となっています。
375.7円 × 100株 + 0円 = 37,570円
4万円くらいで住友化学の株主になれます。
【2024年最新】住友化学100株で配当金はいくらもらえる?

住友化学の2024年3月期の配当金は、下記のとおり。
時期 | 配当金 |
---|---|
中間配当(2023年9月) | 6円 |
期末配当(2024年3月) | 3円 |
合 計 | 9円 |
上記のとおり、住友化学の配当金は2回に分けて支払われます。
100株を保有している場合、900円の配当金を受け取ることができました。
※なお、実際の手取り額は718円(20.315%の所得税等が引かれる)です。
配当金の額は、業績によって変化します。moomoo(ムームー)などの株アプリで、会社の動向をウォッチしていきましょう。
※IDを取得すれば、無料ですぐに利用できます。
>>【moomoo】アプリの使い方とメリット、使ってみた感想を解説!
【やばい?】住友化学の配当は今後どうなる?

住友化学の配当実績(過去5期分)と、2025年3月期の予想配当金は下記のとおり。
※配当利回り= 各期の配当金 ÷ 株価(期末)× 100 で算出
決算期 | 配当金 | 株価(期末) | 配当利回り | 配当性向 |
---|---|---|---|---|
2020年3月 | 17円 | 321円 | 5.30% | 89.9% |
2021年3月 | 15円 | 573円 | 2.62% | 53.3% |
2022年3月 | 24円 | 562円 | 4.27% | 24.2% |
2023年3月 | 18円 | 445円 | 4.04% | 421.2% |
2024年3月 | 9円 | 338.6円 | 2.66% | 169.1% |
2025年3月(予想) | 9円 | - | - | - |
住友化学の過去5期分の配当利回りは、2.62~5.30%。平均すると、3.78%です。
東証プライム全銘柄の配当利回りは、2.37%(2024年11月25日、日本経済新聞より)なので、平均より1%以上高めになっています。
ですが、配当金自体は安定していません。とくにここ最近は「24円 → 18円 → 9円」と、2期連続の減配となっています。
✓ 住友化学、2025年3月期の予想配当金
住友化学が発表している、2025年3月期の予想配当金は9円。
予定通りに実施されれば、前期と同額の配当になり、3期連続での減配はなさそうです。
ちにみに、現在の住友化学の株価は 375.7円(2024年11月25日終値)。配当利回りを計算すると、2.40%になります。
住友化学の配当方針も載せておきましたので、参考にしてください。
引用元:住友化学 配当方針より抜粋
- 安定的な配当を継続することを基本とする
- 中長期的には配当性向30%程度を目指す
まとめ:今回のポイント

今回は、住友化学(4005)について解説しました。
ポイントをおさらいすると、下記のとおり。
- 住友化学の株価推移(過去5年間):高値は、631円(2021年6月)
安値は、293.6円(2024年2月)
現在の株価は、370円前後で推移 - 住友化学の株価は今後どうなる?:
今期(2025年3月期)の業績が順調に回復すれば、「株価は 2020年1月の高値(493円)を目指す展開になる…」と考える - 住友化学の予想配当金(2025年3月期)は9円で、前期と同額の予定。
3期連続での減配にはならない見込み
住友化学は「石油化学」と「医薬品」の2部門で業績が悪化、過去最大の最終赤字を計上しました(2024年3月期)。
現在は、今期(2025年3月期)の業績回復に向けて、下記の施策を実施中です。
- サウジアラビアのペトロ・ラービグの出資比率を引き下げ
- 住友ファーマの構造改革(早期退職者の募集・研究開発費の縮小など)
- 事業売却を進め、手元資金を創出
住友化学が2024年10月に発表した、最新の決算短信によれば、
2025年3月期の売上高は2兆6,000億円と増収の見込み。また営業利益と純利益も、それぞれ1,800億円、250億円と黒字を確保する予定です。
株価も業績回復を期待して、293.6円(2024年2月)で底を打ち、上向き傾向になっています。
ですが、個人的には同社株への投資はあまりオススメできません。なぜなら、石油化学株は典型的な景気循環株で、業績のブレ幅が大きく、それに伴う株価の変動も激しいからです。
ある程度のベテラン投資家か、余裕資金のある人以外は、同社株への投資は控えたほうが無難です。

個人的には、業績と配当が安定している「金融株」や「通信株」への投資をオススメします。
※投資判断は、自己責任でお願いします。
今回は以上です。