株式投資

スシローの株価が暴落したのはなぜ?株主優待・配当金は狙い目か?

2023/10/17

※当ブログではアフィリエイトを利用しています。

お悩みくん

スシローの株価が暴落したのはなぜですか?
株価が安くなったので、株主優待や配当金は狙い目ですか?

こういった質問に答えます。

本記事の内容

  • スシローはどんな会社?
  • スシローの業績推移
  • スシローの株価推移
  • スシローの株価が暴落したのはなぜ?
  • スシローの株主優待は狙い目?
  • スシローの配当金は狙い目?
  • スシローの今後の見通しは?
  • まとめ:今回のポイント

こんにちは、ブロガー&投資家のフリーです。

今回は、「スシローの株価が暴落したのはなぜ?」「スシローの株主優待・配当金は狙い目か?」を中心に解説します。

ポイントは下記のとおり。

  • スシローの株価が暴落した理由①:不祥事や迷惑動画による客離れ
  • スシローの株価が暴落した理由②:中国による日本の水産物輸入停止
  • スシローの株価が暴落した理由③:国内スシロー事業の低迷
  • スシローの優待利回りは1%未満で、あまり魅力がない
  • スシローの予想配当金は、22.5円(2023年9月期)
    配当利回りは0.89%で、魅力がない

※記事は3分くらいで読み終わります。

スシローはどんな会社?  

スシローは現在、FOOD & LIFE COMPANIES(3563) という持ち株会社の主要子会社です。

なので、スシローに投資したい場合は、親会社のFOOD & LIFE COMPANIESの株を購入することになります。

現在、スシローの店舗数は、国内653店、海外132店の合計785店(2023年9月末現在)。

京樽など、その他のブランド店も加えたグループ全体の店舗数は、1,123店に上ります(2023年9月末現在)。

ここ数年は海外、とくにアジア・中国への出店を加速しており、2023年9月末で132店舗を運営しています。

また、スシローは2023年10月に「創業40周年」の記念となる期を迎え、新たなキャンペーンを実施中。

今のところ、キャンペーンは大きなトラブルもなく順調な様子。回転ずしファンの1人として、少し「ホッ」としています。

項目内容
社名FOOD & LIFE COMPANIES
証券コード3563
本社大阪府吹田市
設立2015年3月
決算9月30日
市場東証プライム
事業内容国内スシロー、海外スシロー、京樽
従業員数(連結)6,000名(2022年9月期)
売上高2,813億円(2022年9月期)
配当利回り(予想)0.89%(2023年9月期)
株価2,612.5円(2023年10月12日終値)
購入できる証券会社松井証券、楽天証券など

FOOD & LIFE COMPANIESは、ネット証券で購入するのが便利で、手数料もお得です。

松井証券の場合、1日の取引額が50万円以下であれば手数料は無料です。ぜひ、この機会に口座を開設しておきましょう。

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スシローの業績推移

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の過去6期分の業績は、下記のとおり。

決算期売上高営業利益純利益
2017年9月1,564億円92億円69億円
2018年9月1,748億円117億円79億円
2019年9月1,990億円145億円99億円
2020年9月2,049億円120億円64億円
2021年9月2,408億円229億円131億円
2022年9月2,813億円101億円36億円
引用元:FOOD & LIFE COMPANIES 有価証券報告書

売上高は、毎期順調に伸びています。

2022年9月期の売上高は2,813億円と、2017年9月期と比べて約1.8倍にまで成長しました。

営業利益と純利益も2021年9月期までは比較的順調に推移していましたが、2022年9月期は大幅な減益となりました。

寿司ネタの仕入れコストの増加、おとり広告などの不祥事で客離れが起きたことが主な原因です。

スシローの株価推移

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の株価推移は、下記のとおり。

※株価チャートは拡大できます。

スシロー 株価チャート5年

スシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIES は、2017年3月に再上場(公開価格は3,600円)しました。

2009年に非上場となって以来、8年ぶりの市場復帰です。

再上場の後、株価は軟調な展開に。2020年4月には1,250円の安値を付けました。

※上場来安値は、2017年6月の811.3円

株価はその後一度回復して、上場来高値(5,480円:2021年4月)を記録するも、再び下落傾向に…。

おとり広告などの不祥事があった2022年は、株価が急落。9月には、2,000円近くまで下げました。

2023年に入ってからも悪材料(迷惑動画による客離れ、中国による日本の水産物輸入停止)が頻発。

2023年10月現在、2,600円台(公開価格から30%下落!)と冴えない株価水準で推移しています。

スシローの株価が暴落したのはなぜ?

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の株価が暴落した理由は、下記の3点が考えられます。

  • 理由①:不祥事や迷惑動画による客離れ
  • 理由②:中国による日本の水産物輸入停止
  • 理由③:国内スシロー事業の低迷

それぞれ解説します。

理由①:不祥事や迷惑動画による客離れ

理由の1つ目が、不祥事や迷惑動画による客離れです。

2022年6月、スシローは消費者庁より景品表示法に基づく措置命令を受けました。

在庫のない目玉商品のCM(おとり広告)などを繰り返し行ったことが原因です。

2023年には、利用客が湯飲みや醤油差しをなめたり、回転ずしに唾液をつけたりした動画がSNSで拡散されました。

このような不祥事や迷惑動画を受け、スシローを利用する顧客は激減し、株価も下落しました。

理由②:中国による日本の水産物輸入停止

理由の2つ目が、中国による日本の水産物輸入停止です。

2023年8月、東京電力ホールディングス(9501)は福島第1原発の処理水の海洋放出を行いました。

これを受けて、中国政府が日本からの水産物の輸入停止を発表。

2023年に入ってから上昇傾向だったスシローの株価は、再び下落しました。

中国で34店舗、香港で25店舗を運営し、今後の成長エンジンが「アジアでの事業展開」であるスシローには大きな痛手となりました。

理由③:国内スシロー事業の低迷

理由の3つ目が、売上高の70%を稼ぐ国内スシロー事業の低迷です。

下記は、国内スシロー事業の売上高(四半期ごと)の推移です。

決算期(四半期ごと)売上高
2021年10~12月574億円
2022年1~3月548億円
2022年4~6月554億円
2022年7~9月502億円
2022年10~12月466億円
2023年1~3月520億円
2023年4~6月509億円
引用元:FOOD & LIFE COMPANIES 決算説明会資料

上記のとおり、売上高は多少の上下はあるものの、右肩下がりで減少しています。

もちろん、新型コロナウイルス感染拡大による外食産業への影響も考慮しなければなりませんが、心配な数字ではあります。

とくに、外出自粛が解除された後、2023年4~6月の売上高が減少しているのが気になります。

スシロー株が暴落した背景は、国内スシロー事業の低迷といった根本的な要因があることに留意すべきです。

スシローの株主優待は狙い目?

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の株主優待は、スシローや京樽、杉玉などの店舗で使える割引券です。

保有株数割引券の贈呈額(9月末)割引券の贈呈額(3月末)
100~199株1,100円分1,100円分
200~399株1,650円分1,650円分
400~799株2,200円分2,200円分
800~1,999株4,400円分4,400円分
2,000株~11,000円分11,000円分
引用元:FOOD & LIFE COMPANIES 株主優待

上記のとおり、保有株数に応じて年に2回、優待割引券がもらえます。

ちなみに、スシローの現在の株価は2,612.5円(2023年10月12日終値)。

スシロー株を100株保有するのに、261,250円(手数料は考慮せず)必要です。

スシロー100株の優待利回りを計算すると、下記になります。

2,200円分の割引券 ÷ 261,250円 × 100 = 0.84%

優待利回りの目安は「3%」と言われ、3%を超えると、「優待利回りが良い」と評価されています。

スシロー株を100株保有しても、優待利回りはわずか0.84%…。

株価が暴落して、株を安く買えるスシローですが、思ったほどに株主優待のメリットはないと考えます。

スシローの配当金は狙い目?

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の配当実績(過去6期分)と、2023年9月期の予想配当金は、下記のとおり。

※配当利回り = 各期の配当金 ÷ 株価(期末)× 100 で算出

※2020年4月に実施された株式分割(1株 → 4株)を考慮して作成

決算期配当金株価(期末)配当利回り
2017年9月11.3円902.5円1.25%
2018年9月21.3円1,682.5円1.27%
2019年9月22.5円1,817.5円1.24%
2020年9月15円2,648円0.57%
2021年9月22.5円5,160円0.44%
2022年9月22.5円2,224円1.01%
2023年9月(予想)22.5円2,514円0.89%
引用元:IR BANK、FOOD & LIFE COMPANIES 決算資料

スシローの過去6期分の配当利回りは、0.44%~1.27%。平均すると、0.96%です。

2023年9月期の予想配当利回りも、0.89%の見込み…。

東証プライム全銘柄の配当利回りは、2.22%(2023年10月12日、日本経済新聞より)なので、平均の半分以下で、魅力がありません。

株価が暴落して、株を安く買えるスシローですが、思ったほどに配当金のメリットはないと考えます。

ちなみに、株主優待で有名な投資家「桐谷さん」は、
優待 + 配当利回り4%以上を投資の目安にしています。

フリー

結論:スシローの「優待 + 配当利回りは、1.7~1.8%」くらい。
優待や配当金狙いでのスシロー株への投資は、オススメできない。

スシローの今後の見通しは?

最後に、2023年9月期のスシローの業績について見ていきます。

※比較のために、前期(2022年9月期)分も載せておきました。

決算期売上高営業利益純利益
2022年9月2,813億円101億円36億円
2023年9月(予想)3,200億円110億円60億円
引用元:FOOD & LIFE COMPANIES 決算短信

2023年9月期は、どうやら増収増益の決算になりそうです。

ただし、現時点では確定値ではありませんので、2023年11月上旬に発表される実際の数字を確認したいところです。

✓ スシローの今後の見通し

スシローの今後を占う上でのポイントは、海外スシロー事業です。

国内スシローについては、不祥事や迷惑動画による客離れに加え、円安に伴う食材コストの上昇、人件費や物流費の上昇など引き続き厳しい状況にあります。

回転ずし業界では、食材である魚のコスト(原価率)
が高く、売上高の40~50%を占めると言われています。

フリー

一方で海外スシローでは、日本の商品単価の2倍以上で販売が可能で、さらに商品の値上げについても寛容なため、利益を出しやすい環境にあるようです。

2023年6月(東電による処理水の海洋放出前)のインタビューになりますが、

スシローの水留社長は、「中国の店舗数を現在の約30店から300~600店に増やしていきたい」と積極的な発言をしていました。

参考:スシローの海外出店加速「中国では今後10倍・20倍、北米も検討」(読売新聞オンライン)

スシローの今後の見通しについては、moomoo(ムームー)などの株アプリを使ってチェックしていきましょう。

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まとめ:今回のポイント

今回は、スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)について解説しました。

ポイントをおさらいすると、下記のとおり。

  • スシローの株価が暴落した理由①:不祥事や迷惑動画による客離れ
  • スシローの株価が暴落した理由②:中国による日本の水産物輸入停止
  • スシローの株価が暴落した理由③:国内スシロー事業の低迷
  • スシローの優待利回りは1%未満で、あまり魅力がない
  • スシローの予想配当金は、22.5円(2023年9月期)
    配当利回りは0.89%で、魅力がない

あくまでも個人的な意見ですが、スシロー株は、成長株でも高配当株でもないと考えています。

また、優待利回りも1%未満で、魅力に欠けます。

唯一、スシローに投資できるポイントは、株価が暴落したときに、安値で購入することです。

例:2020年4月のような安値(1,250円)など…。

1,250円の安値を拾うことは難しいかもしれませんが、少なくとも株価2,000円割れが投資のタイミングだと考えます。

※2,000円以下(できれば、1,500円前後)で購入できれば、将来的に売却益で儲けられる可能性があります。

現在のスシローの株価は 2,600円台で、今は投資の時期ではありません。

フリー

幸いなことに、日本の上場企業は3,900社以上もあり、魅力的な投資先も多数存在します。

今は、他の銘柄を検討しつつ、スシローへ投資できるタイミングを待ちましょう…。

高配当株に興味のある方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

※投資判断は自己責任でお願いします。

今回は以上です。

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