松下幸之助(著)『社員心得帖』の書評・まとめを知りたい。
こういった悩みに答えます。
本記事の内容
- 松下幸之助『社員心得帖』の基本情報
- 松下幸之助『社員心得帖』の書評
- 松下幸之助『社員心得帖』のまとめ
- まとめ
『社員心得帖』は、パナソニック(旧 松下電器産業)の創業者で経営の神様と言われた、松下幸之助さんの著書になります。
松下さんは、丁稚奉公から人生をスタートして、総合家電メーカー・パナソニックを一代で築き上げた伝説の経営者です。
本書は、そんな松下さんが会社員(新入社員、中堅社員、幹部社員)に向けて、自らの体験をもとにした具体的なアドバイスを披露してくださっています。
私自身も、新入社員時代に本書を読んで、会社員としての心構えを勉強させていただきました。
今回は、私の思い出の1冊でもある『社員心得帖』の書評・まとめをしたいと思います。
※記事は3分以内に読み終わります。ぜひ、今後の参考にしてください!
松下幸之助『社員心得帖』の基本情報
『社員心得帖』の基本情報については、下記のとおりです。
- 書 名:社員心得帖
- 著 者:松下幸之助
- 出版日:2001年5月1日
- 出版社:PHP研究所
- 定 価:本体476円+税
著者の松下幸之助さんのプロフィールは、こちらをご覧ください。
松下 幸之助(まつした こうのすけ)
パナソニック(旧 松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者。
引用元:松下幸之助.com
明治27(1894)年、和歌山県に生まれる。
9歳で単身大阪に出、火鉢店、自転車店に奉公ののち、大阪電灯(現 関西電力)に勤務。
大正7(1918)年、23歳で松下電気器具製作所(昭和10年、株式会社組織に改め松下電器産業に改称)を創業。
昭和21(1946)年には、「Peace and Happiness through Prosperity = 繁栄によって平和と幸福を」のスローガンを掲げてPHP研究所を創設。
昭和54(1979)年、21世紀を担う指導者の育成を目的に、松下政経塾を設立。
平成元(1989)年に94歳で没。
本書は、下記の3章で構成されています。
- 第1章 新入社員の心得
- 第2章 中堅社員の心得
- 第3章 幹部社員の心得
人生や人間というものを知り尽くした松下幸之助さんの、優しく・温かい言葉の数々が、悩める会社員を勇気づけてくれます。
松下幸之助『社員心得帖』の書評
『社員心得帖』の書評を紹介していきます。
- 書評①:経営の神様、松下幸之助さんが会社員の心構えを指南
- 書評②:仕事で悩んだ時に、あなたの背中を押してくれる心強い1冊
それでは、見ていきましょう。
書評①:経営の神様、松下幸之助さんが会社員の心構えを指南
本書には、会社員として成功するためのテクニックや小手先のノウハウなどは書かれていません。
それよりも、「人生どう生きるべきか」、「働くとはどういうことか」、「会社とは何か」、「人間としての成功とは」など、人生を生き抜くための根本的な知恵を教えてくれます。
本書を読むことで、背筋がピーンと伸びて、新たな気持ちで仕事に取り組めるようになること請け合いです。
書評②:仕事で悩んだ時に、あなたの背中を押してくれる心強い1冊
本書は、仕事で悩んでいる時に、あなたの背中を押してくれる貴重な1冊となるでしょう。
「理不尽な上司や先輩から何を学ぶのか」、「仕事が自分に合わないと感じた時、どうすべきか」、「自分の給料に疑問を感じた時、どう考えるべきなのか」など、誰もが悩むであろうことに対して、大所高所から助言をしてくれます。
松下さんが語る言葉は、目先の小さなこと、私事(わたくしごと)に囚われ悩んでいた私たちに、新たな視点と勇気を与えてくれます。
松下幸之助『社員心得帖』のまとめ
『社員心得帖』のまとめについて紹介します。
- まとめ①:礼儀作法は潤滑油
- まとめ②:健康管理も仕事のうち
- まとめ③:仕事の味を知る
- まとめ④:”会社は公器”の自覚を
まとめ①:礼儀作法は潤滑油
私は、礼儀作法というものは、決して堅苦しいものでも、単なる形式でもないと思います。それはいわば、社会生活における“潤滑油”のよなものといえるのではないでしょうか。
性別や年齢、ものの考え方など、いろいろの面で異なる人々が相寄って仕事をしていくのが職場です。したがって、そこにはやはりお互いのあいだを滑らかに支障なく動かすための潤滑油がいるわけです。その役割を果たすのが礼儀作法だと思うのです。
引用元:『社員心得帖』38-39Pより
まとめ②:健康管理も仕事のうち
会社生活をしていく上で、何といっても大切なのは、健康、それも心身ともの健康です。いかにすぐれた才能があっても、健康を損ねてしまっては、十分な仕事もできず、その才能も生かされないまま終わってしまいます。
健康であるために必要なことは、栄養であるとか、休養、さらには適度の運動とかいろいろありましょうが、特に大切なのは心の持ち方です。昔から「病は気から」といわれますが、そういう面が実際多分にあると思います。
引用元:『社員心得帖』41-42pより
まとめ③:仕事の味を知る
昔からのことわざに「石の上にも三年」というのがあります。どんなに石が冷たくても、その上に三年も座り続けていればしだいに暖かくなってくるものだ、ということで、根気とか辛抱の大切さを教えたものです。
最初はつまらないと思えた仕事でも、何年間かこれに取り組んでいるうちに、だんだんと興味が湧いてくる。そしてそれまで自分でも気づかなかった自分の適性というものが開発されてくる。そういうことがよく起こり得ます。つまり、仕事というものは、やればやるほど味の出てくるものだということです。
引用元:『社員心得帖』49-50pより
まとめ④:”会社は公器”の自覚を
新入社員の人は、それぞれ自分自身の目的というか動機をもって会社に入ってきているわけです。自分の知識や技能、持ち味といったものを仕事を通じて生かしていきたいと考える人もあれば、自分はもっぱら生計の資を得るために仕事をするのだという人もあるかもしれません。そのように、人それぞれにいろいろの目的をもっていると思いますし、そのこと自体はそれでいいと思うのですが、これだけはしっかり認識しておいてほしいことがあります。
それは、自分の仕事のもっている意味、さらには、それを含めた自分の会社の存在意義というものについての認識です。つまり、仕事といい、会社といい、決して私のこと、私のものでなく、すべて公のものだということです。仕事は公事であり、会社は社会の公器なのです。
引用元:『社員心得帖』58-59pより
まとめ
今回は、『社員心得帖』の書評・まとめについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
私が会社員だった頃、『社員心得帖』に何度も支えられ、救われてきました。
また自らが管理職となり、新入社員を教育する際に、彼ら・彼女らに薦めたものも『社員心得帖』でした。
本書を改めて読み返した今、松下さんの言葉はどれもが本質的であり、普遍的な「真実の言葉」だと感じます。
「働くとは?」、「会社とは?」、「よりよく生きるとは?」など様々な壁にぶつかっている新入社員の方は、ぜひ一度、本書を手に取ってみることをオススメします。