ピーター・ドラッカー『経営者の条件』の書評・まとめを知りたい。
こういった悩みに答えます。
本記事の内容
- ドラッカー『経営者の条件』の基本情報
- ドラッカー『経営者の条件』の書評
- ドラッカー『経営者の条件』のまとめ
- おわりに
『経営者の条件』は、「知の巨人」「マネジメントの父」と称された、ピーター・ドラッカーさんの著書になります。
英語で書かれている原題(タイトル)は、『The Effective Executive』なので、本書は経営者だけではなく、仕事で成果を出したいすべての会社員に向けて書かれた本だということがわかります。
私自身も、営業マン時代(不動産会社に勤務)に本書を読んで、自らをマネジメントするノウハウを学び、成果(契約)をたくさん出すことができました。
今回は、私の座右の書でもある『経営者の条件』の書評・まとめをしてみたいと思います。
「結果を出して、会社から認められたい人」、「できる社員と思われたい人」、「限りある時間を有効に活用したい人」は、ぜひ本記事をご覧ください!
※記事は3分以内に読み終わります。
ドラッカー『経営者の条件』の基本情報
『経営者の条件』の基本情報については、下記のとおりです。
- 書 名:経営者の条件
- 著 者:ピーター・ドラッカー
- 出版日:2006年11月10日
- 出版社:ダイヤモンド社
- 定 価:本体1,800円+税
著者のピーター・ドラッカーさんのプロフィールは、こちらをご覧ください。
ピーター・ドラッカー
20世紀から21世紀にかけて経済界に最も影響力のあった経営思想家。
東西冷戦の終結や知識社会の到来をいち早く知らせるとともに、「分権化」「目標管理」「民営化」「ベンチマーキング」「コアコンピタンス」など、マネジメントの主な概念と手法を生み発展させたマネジメントの父。
著書に、『「経済人」の終わり』『企業とは何か』『現代の経営』『経営者の条件』『断絶の時代』『マネジメント』『非営利組織の経営』『ポスト資本主義社会』『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』など多数ある。
引用元:『経営者の条件』著者紹介より
なお、ドラッカーさんは2005年11月、95歳で逝去されています。
本書は、下記の9章で構成されています。
- 序 章 成果をあげるには
- 第1章 成果をあげる能力は修得できる
- 第2章 汝の時間を知れ
- 第3章 どのような貢献ができるか
- 第4章 人の強みを生かす
- 第5章 最も重要なことに集中せよ
- 第6章 意思決定とは何か
- 第7章 成果をあげる意思決定とは
- 終 章 成果をあげる能力を修得せよ
読書に慣れていない人には、経済用語や難しい表現がたくさんあり、少し読みにくいかも知れません…。
まずは目次を見て、興味のあるところから読み始めてください。読めば読んだだけ、必ず得るものがあります!
ドラッカー『経営者の条件』の書評
『経営者の条件』の書評を紹介していきます。
- 書評①:本書を読み、行動することで「できる社員」になれる
- 書評②:意思決定がいかに重要かがわかる
それでは、見ていきましょう。
書評①:本書を読み、行動することで「できる社員」になれる
中堅社員のみなさんは、組織(会社)の中で、成果をあげることの重要性を認識していることと思います。と同時に、成果をあげることの難しさも痛感しているのではないでしょうか?
本書では、会社員として成果をあげるための方法が具体的に書かれています。
下記を実践することにより、「できる社員」に一歩ずつ近づけることを保証します!
- 何をしたいかではなく、なすべきことを考える
- 組織(会社)のことを考える
- アクションプラン(行動計画)をつくる
- 意思決定を行う
- コミュニケーションを行う
- 顧客・市場の変化を機会(チャンス)と捉える
- 「私は」ではなく、「われわれは」を考える
書評②:意思決定がいかに重要かがわかる
本書を読むことで、成果をあげる社員になるために、意思決定がいかに重要かがわかります。
ドラッカーさんは、意思決定に関して、下記のようなアドバイスを送ってくれます。
- 意思決定の数を多くしてはならない
- 重要な意思決定に集中しなければならない
- 個々の問題ではなく、根本的なこと(原理・原則)を見よ
- 意思決定と妥協を混同するな
- 意思決定は必ず行動に移せ
- フィードバック(検証)を忘れるな
上記を実行することで、成果をあげるための「意思決定」を行うことが可能になります。
ドラッカー『経営者の条件』のまとめ
『経営者の条件』のまとめについて紹介します。
- まとめ①:意思決定を行動に変えよ
- まとめ②:成果をあげる能力は修得できる
- まとめ③:汝の時間を知れ
- まとめ④:1つのことに集中せよ
それでは、一緒に見ていきましょう。
まとめ①:意思決定を行動に変えよ
決定を行動に変えなければならない。
決定において最も困難な部分が必要条件を検討する段階であるのに対し、最も時間のかかる部分が、成果をあげるべく決定を行動に移す段階である。
決定は最初の段階から行動への取り組みをその中に組み込んでおかなければ成果はあがらない。
引用元:『経営者の条件』181pより
まとめ②:成果をあげる能力は修得できる
頭のよい者がしばしばあきれるほど成果をあげられない。
彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。知力や想像力や知識は、あくまでも基礎的な資質である。
それらの資質を結果に結びつけるには、成果をあげるための能力が必要である。成果をあげるために身につけておくべき習慣的な能力は5つある。
・何に自分の時間がとられているかを知ることである。
・外の世界に対する貢献に焦点を合わせることである。
仕事ではなく成果に精力を向けることである。・強みを基盤にすることである。弱みを基盤にしてはならない。
すなわちできないことからスタートしてはならない。・優先順位を決めそれを守るよう自らを強制することである。
最初に行うべきことを行うことである。・成果をあげるよう意思決定を行うことである。
引用元:『経営者の条件』18p, 43-44pより
必要なものは、ごくわずかの基本的な意思決定である。
あれこれの戦術ではなく1つの正しい戦略である。
まとめ③:汝の時間を知れ
私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。
計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。
成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは最も欠乏した資源である。
それが時間である。
引用元:『経営者の条件』46pより
まとめ④:1つのことに集中せよ
成果をあげるための秘訣を1つだけ挙げるならば、それは集中である。
成果をあげる人は最も重要なことから始め、しかも一度に1つのことしかしない。
2つはおろか、1つでさえ、よい仕事をすることは難しいという現実が集中を要求する。
集中は、あまりに多くの仕事に囲まれているからこそ必要となる。なぜなら、一度に1つのことを行うことによってのみ早く仕事ができるからである。
引用元:『経営者の条件』138-139pより
おわりに
今回は、『経営者の条件』の書評・まとめについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
ドラッカーさんについては、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(『もしドラ』)が、10年くらい前にベストセラーになったので、知っている人もいるかも知れません。
『もしドラ』を読んで感銘を受けた人はもちろん、『もしドラ』を読んでいない人も本書『経営者の条件』は、ぜひ一度手に取ってみてください。
「時間は制約要因」、「1つのことに集中する」、「強みを生かす」、「意思決定を行う」、「成果をあげる能力とは?」etc.
どれも、会社員が成果をあげるためには知っておくべきことばかりです。
組織(会社)で働く中堅社員だけでなく、脱サラしてフリーランス・個人事業主になりたい人達にも、本書をオススメします!
今回は以上となります。