日本政策金融公庫の融資の流れを知りたい人
日本政策金融公庫が、「収益物件の購入にも融資をしてくれる」という話を聞きました。
普段なじみのない金融機関なので、融資の流れをわかりやすく教えてください。
こういった質問に答えます。
本記事の内容
- 日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れ8つ
- 日本政策金融公庫の融資に関する質問3つ
この記事を書いている私は、現役の不動産投資家(大家歴11年)です。
過去に4回ほど、日本政策金融公庫から融資を受けてきました。
日本政策金融公庫は民間の金融機関と違い、政府系の金融機関のため、融資や融資の流れに関して少し変わった点があり、初めて利用する人は戸惑うこともあるかと思います。
そこで今回は、「日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れ」をわかりやすく解説していきます。
※記事は3分くらいで読み終わります。ぜひ、今後の参考にしてください!
日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れ8つ
日本政策金融公庫(以下、本文では日本公庫)で融資を受けるまでの流れは、下記のとおり。
- その①:必要書類を準備する
- その②:面談日の予約をする
- その③:最寄りの支店で融資の面談を受ける
- その④:日本公庫内で融資の審査が行われる
- その⑤:日本公庫より融資の可否の連絡がある
- その⑥:金消契約の予約をする
- その⑦:金消契約の締結をする
- その⑧:日本公庫より融資が実行される
それでは、解説していきます。
その①:必要書類を準備する
まずは、融資に必要な書類を準備しましょう。
日本公庫へ提出する書類は、下記のとおり。
- 物件に関する資料
- 収入に関する資料
- 本人確認に関する資料
- 日本公庫のHPよりダウンロードするもの
✓ 物件に関する資料
おもな資料は、下記のとおり。
- 登記事項証明書(土地・建物)
- 公図、建物図面、地積測量図
- 販売図面(マイソク)or 購入物件の資料
- 住宅地図
- 固定資産税評価証明
- 建築確認済証、検査済証
✓ 収入に関する資料
一般のサラリーマンの方は、源泉徴収票を。
サラリーマンで確定申告をしている場合や個人事業主の方は、確定申告書(控え)を用意します。
- 源泉徴収票 or 確定申告書(控え)の写し(過去2年分)
✓ 本人確認に関する資料
本人確認に関する資料は、下記のとおり。
- 身分証明書(運転免許証など)の写し
- 実印
- 印鑑証明書
- 住民票
- 公共料金・固定資産税の領収書
- 納税証明書
- 預金通帳
公共料金や税金の滞納がないかも、チェックされます。
また、預金通帳で自己資金の確認もされますので、用意しておきます。
✓ 日本公庫のHPよりダウンロードするもの
- 借入申込書
- 創業計画書
上記の書類は、日本公庫のHPよりダウンロードできますし、書き方の見本も参照できます。
その②:面談日の予約をする
必要書類が準備できたら、面談日の予約をしましょう。電話やネットで予約ができます。
また、最寄りの支店についても確認しておきましょう。
その③:最寄りの支店で融資の面談を受ける
最寄りの日本公庫の支店を訪問し、必要書類を提出。担当者と面談を行います。
面談時のポイントを3つほど…。
- 遅刻は絶対にダメ!
- 身だしなみ・言葉づかいに気をつける
- 写しを提出する書類は、コピーを済ませて担当者の負担を減らす
また、面談の際には「不動産投資」という言葉はNGです。
なぜなら、日本公庫は「事業」に融資するのであって、個人の資産形成(=不動産投資)には融資しないからです。
面談時には、「不動産賃貸業」というフレーズを使いましょう。
その④:日本公庫内で融資の審査が行われる
面談が終了すると、日本公庫内で融資の審査が行われます。
なお、提出書類に不備がある場合には連絡がありますので、迅速に対応しましょう。
その⑤:日本公庫より融資の可否の連絡がある
面談から2週間くらいで、担当者から電話で融資の結果が通知されます。
ちなみに、電話連絡は、融資の可否に関係なくあります。
融資がOKの場合、日本公庫より「ご融資のお知らせ」「借用証書」などの書類が送られてきます。
その⑥:金消契約の予約をする
日本公庫で金消契約を行う場合、契約日の予約をしましょう。
※金消契約:金銭消費貸借契約(お金を借りる契約)
念のため、電話などで、金消契約時に用意するものを確認しておきます。
その⑦:金消契約の締結をする
日本公庫内で、金消契約と抵当権設定契約(担保の設定契約)などを行います。
その⑧:日本公庫より融資が実行される
数日後に、こちらが指定した銀行口座に融資金が振り込まれます。
※振込手数料220円が引かれます。
ここ数年はコロナの影響もあり、ネットや郵送でできる手続きが増えています。
詳しいことは、日本公庫(➿0120-154-505)へ直接お問い合わせください。
日本政策金融公庫の融資に関する質問 3つ
日本公庫の融資に関する質問を3つ載せておきます。
- 質問①:日本公庫は、いくらまで融資してくれるの?
- 質問②:面談から融資までの日数はどれくらいかかる?
- 質問③:日本公庫の金利はどれくらいなの?
1つずつ解説していきます。
質問①:日本公庫は、いくらまで融資してくれるの?
融資内容により、融資の限度額は異なります。
おもなものは、下記のとおりです。
- 一般貸付 :4,800万円(設備資金、運転資金で利用可能)
- マル経融資 :2,000万円(設備資金、運転資金で利用可能)
- 新創業融資制度:3,000万円(うち運転資金1,500万円)
- 新規開業資金 :7,200万円(うち運転資金4,800万円)
なお、上記の金額はあくまでも「上限」ですので、満額借りられる訳ではありません。
詳しくは、日本公庫のHPを確認してみてください…。
ちなみに、私は一般貸付を利用しています。
質問②:面談から融資までの日数はどれくらいかかる?
面談から融資までの日数は、1ヶ月ほどかかります。
なので、融資を利用する際には、計画的に準備をして臨みましょう。
※先ほど述べた、融資の流れを参考にしてください…。
書類の不備や不足があると、融資までの期間がそれだけ遅くなります。
必要書類の準備(← 融資の流れ:その①)をしっかり行うことが、ポイントです!
質問③:日本公庫の金利はどれくらいなの?
あくまでも目安ですが、下記のとおりです(令和5年2月1日現在)。
※融資期間、担保や保証人の有無などにより、異なります…。
- 一般貸付 :2.03~3.15%
- マル経融資 :1.18%
- 新創業融資制度:2.33~3.45%
- 新規開業資金 :1.63~2.75%
詳しくは、日本公庫の金利情報を確認してください。
参考までに、私が日本公庫で初めて融資を受けた際の条件は、下記のとおり。
- 一般貸付
- 融資金額:430万円(設備資金)
- 融資期間:10年
- 金 利:2.45%、固定金利
- 保証人あり、担保あり
今回は以上です。