JAL株で大儲けは可能ですか?今、JAL株を買うべきですか?
今後の株価や株主優待についても教えてください。
こういった質問に答えます。
こんにちは、ブロガー&投資家のフリーです。
今回は、「JAL株で大儲けは可能?株を買うべきか?」「JALの株主優待」「JALの株価は今後どうなる?」を中心に解説します。
ポイントは下記のとおり。
- JAL株で大儲けは可能か? → 大儲けは難しいが、今から購入すれば数年後に多少の売却益を狙える。
- JALの株価の見通し:業績の回復とともに、今後数年で3,600円を目指す展開に…。
- JALの2024年3月期の予想配当金は、60円と増配見通し。
- JALの株主優待は、国内線の割引券(50%OFF)と旅行代金の割引券(2~7%OFF)。
※記事は3分くらいで読み終わります。
JALはどんな会社?
JAL(9201)は、日本を代表する航空会社の1つ。
LCC(格安航空会社)のジップエア、日本トランスオーシャン航空、JALスカイ、ジャルパックなど、多数の子会社を傘下に抱えています。
2010年1月に非効率な経営や高コスト体質、リーマン・ショックなどが原因で経営破綻し、株式市場から姿を消すことに…。
その後、京セラ&KDDIの創業者、稲盛和夫氏のもと、業績をV字回復。2012年9月に再上場を果たしました。
現在は、国内線・国際線ともに航空業界で2位。首位のANAホールディングス(9202)の背中を追っています。
また、JALは航空分野だけではなく、マイレージなどの非航空分野にも注力しており、収益の安定化を図っています。
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | 日本航空 |
証券コード | 9201 |
本社 | 東京都品川区東品川 |
設立 | 1953年10月 |
決算 | 3月31日 |
市場 | 東証プライム |
事業内容 | 航空運送、マイレージ |
従業員数(連結) | 36,000名(2023年3月期) |
売上高 | 1兆3,755億円(2023年3月期) |
配当利回り | 0.97%(2023年3月期) |
株価 | 2,849円(2023年11月10日終値) |
購入できる証券会社 | 松井証券、楽天証券 など |
JAL株は、ネット証券で購入するのが便利で、手数料もお得です。
松井証券の場合、1日の取引額が50万円以下であれば手数料が無料です。ぜひ、この機会に口座を開設しておきましょう。
JALの業績推移
JALの過去7期分の業績は、下記のとおりです。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2017年3月 | 1兆2,889億円 | 1,703億円 | 1,641億円 |
2018年3月 | 1兆3,832億円 | 1,745億円 | 1,354億円 |
2019年3月 | 1兆4,872億円 | 1,761億円 | 1,508億円 |
2020年3月 | 1兆4,112億円 | 1,006億円 | 534億円 |
2021年3月 | 4,812億円 | -3,904億円 | -2,866億円 |
2022年3月 | 6,827億円 | -2,347億円 | -1,775億円 |
2023年3月 | 1兆3,755億円 | 650億円 | 344億円 |
JALの業績は、コロナ前と後で著しく変化しました。
WHOが、新型コロナの緊急事態を宣言したのが、2020年1月。
それ以降、国内外で「人の移動」が大きく減少しました。
その悪影響をまともに受けたのが、2021年と2022年3月期の決算です。
とくに、2021年3月期は売上高が前期比で3分の1に減少。営業利益・純利益は大幅な赤字に転落しました。
ウィズコロナの時代(2022年秋頃)になって、「人の移動」も徐々に回復。
2023年3月期(2022年4月~2023年3月までの業績)は、売上高が1兆円台を回復しました。
営業利益と純利益も、2期連続の赤字から黒字へと回復しています。
ちにみに、JALの2023年3月期の国内線の旅客数は3,010万人。国際線の旅客数は434万人。
とくに、国内線の旅客数は、コロナ前の水準(旅客数:3,200万人前後)に近いところまで回復しています。
※国際線のコロナ前の旅客数は、850万人前後なので、こちらは半分くらいまでの回復です。
JALの株価推移
JALの株価推移(過去10年分)は、下記のとおりです。
※株価チャートは拡大できます。
2012年末に2,000円を下回っていた株価は、2013年から2015年にかけて上昇。2015年8月には、高値4,940円をつけました。
その後、株価は2019年までは、安値圏で3,000円前後、高値圏で4,500円前後で推移します。
※この間、JALの業績は安定しており、EPSが400円台、PERは8~11倍くらいでした。
転機が訪れたのが、2020年1月。WHO(世界保健機関)が、新型コロナの緊急事態宣言を発表。
株価は大幅に下落し、2,000円を割り込みました。
※株価 2,000円を下回るのは、2012年末以来。
2020年の株価は低空飛行を続け、11月には上場来安値1,556円を記録することになります。
2021年と2022年3月期の決算(2期ともに最終赤字)を乗り切った JALの株価は少しずつ回復傾向に…。
2023年6月には、3,205円をつけました。
現在の株価はやや下落気味で、2,700~2,800円台で推移しています。
JAL100株はいくらで買える?
過去5年間のJALの株価推移は、下記のとおり。
※株価チャートは拡大できます。
JAL100株を購入する場合、下記で計算できます。
株価 × 100株 + 手数料 = 購入資金
2023年11月10日のJALの終値は、2,849円なので、これで計算してみます。
なお、松井証券の場合、50万円までの取引なら手数料が無料なので、おすすめです。
2,849円 × 100株 + 0円 = 284,900円
29万円あれば、JALの株主になれます。
JAL株で大儲けは可能?買うべきか?
新型コロナの影響で、株価が大きく値下がりした JAL。
今から、JAL株へ投資をして大儲けはできるのか? 今、JAL株を買うべきなのか?
「売却益狙い」と「配当金狙い」、2つの観点から検討してみたいと思います。
JAL株、売却益狙いはどうか?
「大儲け」とまではいきませんが、今後、JALの株価は業績の回復とともに3,600円を目指す展開になると個人的には考えています。
※株価3,600円の根拠は、参考:コロナ発生前のJALのEPS・PER・株価をご覧ください。
現在の株価が 2,800円台ですので、今から購入すれば数年後に多少の売却益を狙えるかもしれません。
JAL株へ投資をするタイミングは、株価が2,000円を下回った時期(2020年)でした。
ただし、これは後講釈で、実際にリスクを取って投資できた人はごく少数かと思います。
私自身も、あの時期にJAL株を購入できていません。
JAL株、配当金狙いはどうか?
配当金狙いなら、JAL株への投資は「ポートフォリオの1部として悪くない」と考えます。
※少なくとも、売却益狙いよりも可能性を感じます。
まずは、参考資料として、JALの配当実績(過去10年分)と2024年3月期の予想配当金をご覧ください。
✓ JALの配当金推移&配当利回り
決算期 | 配当金 | 配当利回り |
---|---|---|
2014年3月 | 80円 | 3.15% |
2015年3月 | 104円 | 2.78% |
2016年3月 | 120円 | 2.91% |
2017年3月 | 94円 | 2.67% |
2018年3月 | 110円 | 2.57% |
2019年3月 | 110円 | 2.82% |
2020年3月 | 55円 | 2.76% |
2021年3月 | 0円 | - |
2022年3月 | 0円 | - |
2023年3月 | 25円 | 0.97% |
2024年3月(予想) | 60円 | - |
JALの配当金は、多少の前後はありますが、コロナ前までは100円台の分配が行われていました。
コロナの影響をまともに受けた、2021年と2022年3月期は無配に転落したものの、2023年3月期に復配し、25円の配当を実施。
今期(2024年3月期)の予想配当金も60円と、増配傾向です。
今後も、業績の回復が継続すれば、増配の可能性は大きいと考えます。
株価2,750円くらいで購入できて、配当金がコロナ前の110円まで増額されれば、配当利回り4%も視野に入ってきます。
※ちなみに、東証プライム全銘柄の配当利回りは2.26%(2023年11月10日、日本経済新聞より)なので、平均の2倍弱の利回りを狙えます。
最後に、結論をまとめます。
今からJAL株に投資しても、大儲け(売却益)の可能性は低い。
ただし、配当金狙いなら、ポートフォリオの1部として検討の余地あり。
JALの株主優待は?
JALの株主になると、保有株数に応じて、国内線の割引券(50%OFF)と旅行代金の割引券(2~7%OFF)が受け取れます。
以下は、国内線の割引券(50%OFF)の配布枚数の一覧表です。
保有株数 | 3月31日現在の株主 | 9月30日現在の株主 |
---|---|---|
100~199株 | 1枚 | なし |
200~299株 | 1枚 | 1枚 |
300~399株 | 2枚 | 1枚 |
400~499枚 | 2枚 | 2枚 |
500~599枚 | 3枚 | 2枚 |
600~699枚 | 3枚 | 3枚 |
700~799枚 | 4枚 | 3枚 |
800~899枚 | 4枚 | 4枚 |
900~999枚 | 5枚 | 4枚 |
1,000~1,099株 | 5枚 | 5枚 |
1,100~99,999株 | 5枚 + 500株ごとに1枚 | 5枚 + 500株ごとに1枚 |
100,000株~ | 203枚+1,000株ごとに1枚 | 203枚+1,000株ごとに1枚 |
旅行代金の割引券は、下記のとおり。
保有株数 | 海外旅行 割引券 | 国内旅行 割引券 | 対象株主 | 発行時期 |
---|---|---|---|---|
100~199株 | 2枚 | 2枚 | 3月末株主 | 5月 |
200株~ | 2枚 2枚 | 2枚 2枚 | 3月末株主 9月末株主 | 5月 11月 |
株主優待のより詳しい内容については、下記をご覧ください。
JALの株価は今後どうなる?
株価は、下記の計算式で決まります。
EPS(1株利益)× PER(株価収益率)= 株価
2024年3月期のJALの予想EPSは、183円(日本航空 決算短信より)。
JALの過去5期分のPERは、最低が7.7倍、最高が11.2倍(日本航空 有価証券報告書より)。
※PERは、コロナの影響を受けていてない2015年3月期~2019年3月期の5期分を採用。
この2つの数字から、JALの株価を計算すると下記になります。
183円 × 7.7倍~11.2倍 = 1,409円~2,050円
あくまでも、計算上ですが、「1,409円~2,050円」という株価が算出されました。
ちなみに、現在のJALの株価は、2,849円(2023年11月10日終値)。
PERを計算すると、15.6倍(2,849円 ÷ 183円)になります。JAL株は、今後の業績回復を見込んで、期待先行で買われていることがわかります。
※現在のJALのPER 15.6倍は、過去のPERと比べてかなり高めになっています。
✓ 参考:コロナ発生前のJALのEPS・PER・株価
コロナ発生前(2015年3月期~2019年3月期)のJALのEPS・PER・株価を表にまとめましたので、今後の株価を占う上での参考にしてください。
決算期 | EPS | PER | 株価(3月末) |
---|---|---|---|
2015年3月 | 411.1円 | 9.1倍 | 3,740円 |
2016年3月 | 481.3円 | 8.6倍 | 4,122円 |
2017年3月 | 456.6円 | 7.7倍 | 3,526円 |
2018年3月 | 383.2円 | 11.2倍 | 4,282円 |
2019年3月 | 432.1円 | 9.0倍 | 3,899円 |
この表からわかることは、下記の2点です。
- PERの平均は9倍くらい。現在のPER15.6倍はかなり高い。
- EPSは業績の回復とともに、今後も上昇が見込める。
現在の予想EPS 183円が、今後数年で400円近くになる可能性も…。
以上より、今から数年で、JALの株価は 3,600円を目指す展開になると考えます。
400円 × 9倍 = 3,600円(数年後のJALの株価)
※今後も業績が回復して、EPS(1株利益)が400円台になることが前提。
JAL株に興味のある方は、moomoo(ムームー)などの株アプリで、今後の業績をウォッチしていくことをオススメします。
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まとめ:今回のポイント
今回は、JAL(9201)について解説しました。
ポイントをおさらいすると、下記のとおり。
- JAL株で大儲けは可能か? → 大儲けは難しいが、今から購入すれば数年後に多少の売却益を狙える。
- JALの株価の見通し:業績の回復とともに、今後数年で3,600円を目指す展開に…。
- JALの2024年3月期の予想配当金は、60円と増配見通し。
- JALの株主優待は、国内線の割引券(50%OFF)と旅行代金の割引券(2~7%OFF)。
JALの国内線の旅客数は年間3,000万人台と、コロナ前の水準近くまで回復しました。
今後の課題は、国際線の旅客数の回復ですが、こちらもそう遠くない未来に実現するのではないでしょうか?
※2023年3月期のJALの国際線の旅客数は年間434万人。コロナ前の水準、年間 850万人の半分くらいです。
今後も、JALの業績・株価・配当金をウォッチしていきますので、引き続き当ブログをよろしくお願いします!
※投資の判断は自己責任でお願いします。
今回は以上です。