奥山月仁『エナフン流株式投資術』の書評・まとめを知りたい。
こういった質問に答えます。
本記事の内容
- 『エナフン流株式投資術』の基本情報
- 『エナフン流株式投資術』の書評
- 『エナフン流株式投資術』のまとめ
- おわりに
『エナフン流株式投資術』は、会社員投資家の奥山月仁さんの著書になります。
奥山さんは、日本国内の成長株に中長期で投資、数億円の資産を築いた個人投資家です。
ちなみに、〝エナフン〟とは、奥山さんのニックネーム…。
成長株投資が大好きな私も、奥山さんを尊敬し、書籍はもちろん、彼のブログ(エナフンさんの梨の木)も常にチェックしています。
下記のような人は、ぜひ本書を一読されることをオススメします!
- 成長株投資のやり方を知りたい投資初心者
- 会社四季報の活用方法を知りたい株式投資家
- 一から株式投資を学び直したい投資経験者
それでは、『エナフン流株式投資術』の書評・まとめをスタートします! しばらくの間、お付き合いください。
※記事は3分くらいで読み終わります。
『エナフン流株式投資術』の基本情報
『エナフン流株式投資術』の基本情報は、下記のとおりです。
- 書 名:“普通の人”だから勝てる エナフン流株式投資術
- 著 者:奥山月仁
- 出版日:2018年10月18日
- 出版社:日経BP社
- 定 価:本体1,500円+税
奥山さんのプロフィールは、こちら。
奥山月仁(おくやま・つきと、ハンドルネーム)
会社員投資家。
高校2年から株式投資を開始。投資歴は約30年。
故・蝋山昌一大阪大学教授のゼミで証券理論を学ぶ。
ピーター・リンチに倣(なら)い、分かりやすい成長株に中長期で投資し、数億円の資産を築く。東京都在住。
引用元:『エナフン流株式投資術』著者紹介より
本書は、5つのパートで構成されています。
- PART1:強みを知る
- PART2:流れを知る
- PART3:原理を知る
- PART4:弱みを知る
- PART5:ウラを取る
ティア(2485)、アークランドサービス(3085)、トレジャー・ファクトリー(3093)などに投資し、 5倍株・10倍株を達成した奥山さんの株式投資術が学べます。
『エナフン流株式投資術』の書評
『エナフン流株式投資術』の書評を紹介していきます。
- 書評①:「つ・な・げ・よ・う」分析のやり方を学べる
- 書評②:5倍株・10倍株を達成するためのヒントを学べる
- 書評③:企業分析のためのポイント5つがわかる
- 書評④:『会社四季報』を通読するメリットがわかる
それでは、見ていきましょう。
書評①:「つ・な・げ・よ・う」分析のやり方を学べる
奥山さんが、「投資初心者でも、自分で銘柄選びができる」ようにと考案した、「つ・な・げ・よ・う」分析を学べます。
- つ:強みを知れ→ 自分の強みを理解する
- な:流れを知れ→ 複雑な株価の流れを理解する
- げ:原理を知れ→ 株価を決める原理・原則を理解する
- よ:弱みを知れ→ 人間ならではの弱み(感情)を知る
- う:ウラを取れ→ 決算書やIR資料で必ずウラを取る
上記の5つを実践すれば、初心者でも自信をもって株式投資に取り組めます。
詳しい内容を知りたい方は、ぜひ『エナフン流株式投資術』を手に取ってみてください。
書評②:5倍株・10倍株を達成するためのヒントを学べる
本書を読むことで、5倍株・10倍株を達成するためのヒントを学ぶことができます。
奥山さんが過去に儲けた銘柄は、下記のとおり。
- トレジャー・ファクトリー(3093):5倍株を達成
- ディーブイエックス(3079):10倍株を達成!
- アークランドサービス(3085):20倍株を達成!!
5倍株・10倍株をゲットするための奥山流投資術は、下記のとおり。
- 不人気業種の成長企業に投資する→ 葬儀会社のティア(2485)
- 身近なサービス業に投資する→ とんかつチェーンのアークランドサービス(3085)
- 『会社四季報』で、割安成長株を探す→ 医療機器販売のディーブイエックス(3079)
ちなみに奥山さんは、成長株投資で成功したキッカケとして、『ピーター・リンチの株で勝つ』という本に出会えたことを熱く語っています。
書評③:企業分析のためのポイント5つがわかる
本書を読めば、企業分析のための5つのポイントがわかります。
具体的には、下記のとおり。
- 企業の成長性:売上高・利益の伸びをチェック
- 企業の健全性:自己資本比率や有利子負債などを確認
- 企業の商品・サービス:身近なサービスなどを体験してみる
- 企業の経営者:優れた経営者を見抜く眼力を持つ
- 企業の外部要因:景気や国際情勢などをウォッチする
なお、企業の成長性や健全性は、『会社四季報』に目を通すことで確認できます。
書評④:『会社四季報』を通読するメリットがわかる
本書を読むことで、『会社四季報』を通読するメリットがわかります。
成長株を探すコツの1つが、身近な商品・サービスを提供する企業に注目することでしたが、奥山さんはそれだけでは不十分だと言います。
なぜなら、国内で上場している企業は3,800社以上あり、身の周りの企業だけに囚われていては、有望株を見逃してしまうからです。
そこで、奥山さんは『会社四季報』を上手に活用せよ! とアドバイスします。
四季報を通読するメリットは、下記の4つ。
- 上場企業を網羅的に知ることができる
- 読み続けることで、相場観が身につく
- 成長株を見つけるチャンスが広がる
- 値上がりする株の傾向がつかめる
みなさんも、『会社四季報』を上手に活用して、お宝株を見つけましょう!
『エナフン流株式投資術』のまとめ
『エナフン流株式投資術』のまとめについて紹介します。
- まとめ①:エナフン流の投資スタイルとは?
- まとめ②:ピーター・リンチに学べ!
- まとめ③:「大化け株」の7つの特徴とは?
- まとめ④:「割安成長株」でテンバガー達成!
- まとめ⑤:身近な変化を投資につなげよう!
- まとめ⑥:株式投資で、会社員の人生を変えよう!
それでは、一緒に見ていきましょう!
まとめ①:エナフン流の投資スタイルとは?
会社員なので、日中にパソコン画面に張り付いて株価の変動をチェックし続けることはできない。
短期的な株価の変動は完全に無視して長期保有し、企業の成長や業績回復に伴う長期的な株価の上昇を狙うことに徹している。
保有銘柄は多くない。通常は5銘柄前後に集中投資する。
引用元:『エナフン流株式投資術』16-17pより
まとめ②:ピーター・リンチに学べ!
リンチに倣(なら)った投資法の肝は、「成長が期待できる企業をひたすら探し出して割安さを加味して購入しさえすれば、後はただじっとしているだけで、アマチュアでも大いに勝てる」という点だ。
ただし、シンプル過ぎるこの戦略を実行するのは簡単ではない。
欧州金融危機や東日本大震災などで1日に10%単位で資産が減少し、心が折れそうになることも度々あった。
引用元:『エナフン流株式投資術』21pより
まとめ③:「大化け株」の7つの特徴とは?
身近な株を買うなら次のような特徴を幾つか併せ持つ株を買うといい。
引用元:『エナフン流株式投資術』37-43pより
- 成長著しい嫌なライバル
- 他社技術の利用が得意
- 右肩上がりの棒グラフ
- まるで話題に上らない
- 行列、売り切れ、予約待ち
- 常習性や中毒性のある商品
- 有望株の周辺に次の候補がある
まとめ④:「割安成長株」でテンバガー達成!
複合的な銘柄には、「成長株かつ割安株」という銘柄も存在する。業績の伸長と株価の是正の2つの要因で株価が大幅に上昇する。
こんなすてきな株を見つけられたら、大金持ちへの切符を手に入れたようなものだ。
私は2008年に、医療機器販売を手掛けるディーブイエックス(3079)というディフェンシブグロース株を買ったが、当時の予想PERは4倍台と、極端なディフェンシブバリュー株でもあった。
同社は7年ほどで純利益を4倍超に拡大。同時に割安さの解消も進み、私は狙い通りに同社株でテンバガー(10倍株)を実現した。
引用元:『エナフン流株式投資術』70-71pより
まとめ⑤:身近な変化を投資につなげよう!
人々が行動を変えた時には、周辺に大化け株の候補が必ず潜んでいる。
例えば、周囲の購入につられて米アップル製のスマートフォン「iPhone」を買っていたら、ついでにアップルの株(AAPL)も買っておけば、あなたは財産をかなり増やすことができただろう。
身近な変化に気付き、それを投資につなげようとする思考回路を作る努力が、その第一歩になる。
引用元:『エナフン流株式投資術』232pより
まとめ⑥:株式投資で、会社員の人生を変えよう!
勤め先という投資対象だけに全てを賭ける状況はとても危険だ。
収入源があなたの給与だけというポートフォリオはあまりにも偏り過ぎている。もっと収入源を増やすべきだ。
株式投資はその最有力候補である。
強い競合企業の株を買う。あなたの仕事を奪うかもしれないAIの関連企業の株を購入する。若い優秀な人材が立ち上げた新興の成長企業の株を買う。
そうすると、自分の仕事を奪いかねない敵が一転して財産を増やしてくれる味方に変わる。
引用元:『エナフン流株式投資術』239-240pより
おわりに
今回は、『エナフン流株式投資術』の書評・まとめについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
今では数億円の資産を有している奥山さんですが、株式投資を始めた当初は、勝ったり負けたりが続き、資産はまったく増えなかったそうです。
その際に転機になったのが、本記事でも触れた『ピーター・リンチの株で勝つ』という本との出会いでした。
ただし、この本で語られている株式投資の具体例は、30年くらい前のアメリカ企業の話です。
そこで、奥山さんは「ピーター・リンチの投資術を日本株にも応用できるように」と考えて、『エナフン流株式投資術』という1冊の本を完成させました。
冒頭でも述べましたが、「成長株投資に興味のある人」、「一から株式投資を学び直したい人」は、ぜひ本書を一読することをオススメします。
『エナフン流株式投資術』との出会いが、あなたの株式投資のキッカケや転機になることを願いつつ、今回は終わりにします。