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【やばい?】株式分割後のデンソーはなぜ安い?株価・配当の今後の見通しは?

2024/11/06

お悩みくん

デンソーの株価はなぜ安いのですか? 株価や配当の見通しと一緒に教えてください。

こういった質問に答えます。

本記事の内容

  • デンソーの業績推移
  • デンソーの株価チャート(株価推移5年分)
  • 【やばい?】デンソーの株価はなぜ安い?
  • デンソーに株主優待はある?
  • デンソーの株価、今後の見通し
  • デンソーの配当、今後の見通し

こんにちは、ブロガー&投資家のフリーです。

今回は、「デンソーの株価はなぜ安い?」「デンソーの株価&配当、今後の見通しは?」を中心に解説します。

ポイントは下記のとおり。

  • 株価が安い理由①:トヨタグループで広がる品質不正問題
  • 株価が安い理由②:今期(2025年3月期)業績予想の下方修正
  • 今後の業績次第だが、「株価は 2,700円台を目指す展開になる…」と考える
  • 2025年3月期の予想配当金は、64円
    予定通りに実施されれば、4期連続で増配の見込み

※記事は2分くらいで読み終わります。

デンソーはどんな会社?

デンソー(6902)は、国内No.1の自動車部品メーカー。

トヨタ自動車を頂点とする強固なグループを形成。アイシンやトヨタ紡織などとともに、トヨタグループを支える中核企業です。

また、技術力に定評があり、電装品全般・熱機器・エンジン・駆動系など、広範囲に製品を手掛けています。

2024年3月期の売上高は約7兆円で、60%を海外で稼ぐグローバル企業でもあります。

2020年4月には、トヨタ自動車と合弁で「MIRISE Technologies(ミライズ テクノロジーズ)」を設立。次世代の車載半導体の研究・開発に乗り出しています。

参考:デンソーとトヨタ、合弁会社の名称を「MIRISE Technologies」に決定(日本経済新聞)

項目内容
社名デンソー
証券コード6902
本社愛知県刈谷市
設立1949年12月
決算3月31日
市場東証プライム、名古屋プレミア
事業内容自動車部品の製造・販売
従業員数(連結)約162,000名(2024年3月期)
売上高7兆1,447億円(2024年3月期)
配当利回り1.91%(2024年3月期)
株価2,156円(2024年11月1日終値)
購入できる証券会社松井証券moomoo証券 など

デンソー株は、ネット証券で購入するのが便利で、手数料もお得です。

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デンソーの業績推移

デンソーの過去5期分の業績は、下記のとおり。

決算期売上高営業利益純利益
2020年3月5兆1,534億円610億円  680億円
2021年3月4兆9,367億円1,551億円1,250億円
2022年3月5兆5,155億円3,411億円2,639億円
2023年3月6兆4,013億円4,260億円3,146億円
2024年3月7兆1,447億円3,805億円3,127億円
引用元:デンソー 決算短信

2021年3月期の売上高はコロナ禍で苦戦…。4期ぶりに5兆円を下回り、減収となりました。

※売上高が5兆円を下回るのは、2017年3月期以来です。

2022年3月期以降は、売上高が順調に回復。

2022年に5.5兆円。2023年に6.4兆円を達成し、過去最高を記録。さらに、2024年には7兆円を超え、過去最高を更新しました。

営業利益純利益は、2020年に底を打ち、その後は順調に回復。2021年~2023年3月期まで、3期連続で増益を達成しました。

ただし、2024年3月期については、営業利益・純利益ともに減益となり、不安材料となっています。

デンソーの株価チャート(株価推移5年分)

デンソーの株価推移(過去5年分)は、下記のとおり。

※株価チャートは拡大できます。

デンソー 株価チャート5年

デンソーの株価は、コロナ禍の2020年3月、安値755.3円を記録しました。

その後、コロナを乗り越え、業績と株価が回復。2022年1月には、高値2,546.3円を付けました。

ところが、そこから株価は1年半に渡って、停滞気味に…。

2023年春頃から、ようやく上向きになります。同年9月に2,613.8円を付け、高値を更新しました。

2024年に入ってからも、株価は上昇傾向…。同年4月には最高値2,993.5円を記録します。

ですが、現在の株価は、最高値から30%ほど下落。2,100円前後で推移しています。

【やばい?】株式分割後のデンソーの株価はなぜ安い?

先述のとおり、デンソーの株価は2024年4月の最高値(2,993.5円)から30%ほど下落しています。

そこで、ここでは「デンソーの株価は、なぜ安くなったのか?」を考察してみたいと思います。

株価が安くなった理由は、下記の2点が考えられます。

  • 理由①:トヨタグループで広がる品質不正問題
  • 理由②:今期(2025年3月期)業績予想の下方修正

以下で解説します。

理由①:トヨタグループで広がる品質不正問題

理由の1つ目は、トヨタグループで広がる品質不正問題です。

※先述のとおり、デンソーはトヨタグループの中核企業です。

グループ会社で発覚した不正行為は、下記のとおり。

  • 2022年3月:日野自動車、排出ガス・燃費の試験不正
  • 2023年12月:ダイハツ工業、衝突試験で不正
  • 2024年1月:豊田自動織機、エンジンの出力試験で不正
  • 2024年6月:トヨタ自動車、型式指定申請で不正

2024年1月の豊田自動織機の件で、「品質不正問題は終結したか…」と思われましたが、6月にトヨタグループのトップ(トヨタ自動車)で型式指定の不正行為が発覚…

終着点が見えない品質不正問題に、投資家の間にも不安や不信感が広がりました。

※なお、デンソー自体も2020年3月に欠陥燃料ポンプの問題が発生。400万台超のリコールを抱えています。

このような状況下から、デンソーの株価は安くなったと考えられます。

理由②:今期(2025年3月期)業績予想の下方修正

理由の2つ目は、今期(2025年3月期)業績予想の下方修正です。

2024年10月末、デンソーは 2025年3月期の中間決算と、2025年3月期通期の業績予想を発表。

特に注目されたのが、2025年3月期通期の業績予想…。売上高・営業利益・純利益のすべてで、「下方修正」となりました。

✓ 2025年3月期、通期の業績予想(従来予想)

決算期売上高営業利益純利益
2025年3月(従来)7兆3,300億円6,920億円5,250億円
引用元:デンソー 決算短信

✓ 2025年3月期、通期の業績予想(最新予想)

決算期売上高営業利益純利益
2025年3月(最新)7兆200億円5,500億円4,370億円
引用元:デンソー 決算短信

上記のとおり、売上高は3,000億円の減収予想営業利益は1,400億円、純利益は約900億円の減益予想と、一転して弱気な見通しとなりました。

品質不正問題による減産の影響や、経済不振が続く中国市場での苦戦が理由のようです。

参考:デンソー、通期の純利益予想を下方修正 5250億円から4370億円に(日本経済新聞)

このような業績悪化を先取りして、デンソーの株価は安くなった…と思われます。

デンソーに株主優待はある?

残念ながら、デンソーに株主優待はありません

念のため、デンソーの公式サイトやIRページを確認しましたが、株主優待についての記載はありませんでした。

今後も、デンソー株をフォローしていきます。株主優待が開始されたら、このブログに追記します!

フリー

デンソーの配当利回りは何%?

デンソーの配当利回り(過去10期分)をまとめてみました。

※配当利回り= 配当金 ÷ 株価(期末)×100で算出
※2023年10月の株式分割(1株 → 4株)を考慮して作成

決算期配当利回り配当金株価(3月末)
2015年3月2.01%    27.5円1,370.8円   
2016年3月2.65%30円1,131円
2017年3月2.45%30円1,224.3円
2018年3月2.23%32.5円1,455円
2019年3月3.24%35円1,079.3円
2020年3月4.01%35円872.8円
2021年3月1.91%35円1,836.8円
2022年3月2.10%41.3円1,965円
2023年3月2.49%46.3円1,860.8円
2024年3月1.91%55円2,883円
2025年3月(予想)64円
引用元:IR BANK、デンソーの決算資料

デンソーは現在、3期連続の増配中。2025年3月期に64円の配当が実施されれば、4期連続となります。

なお、過去10期分の配当利回りは、1.91~4.01%。平均すると、2.50%です。

東証プライム全銘柄の配当利回りは、2.36%(2024年11月1日、日本経済新聞より)なので、平均と同程度になります。

参考までに、デンソーの配当方針を載せておきます。

  • DOEを株主還元指標として採用
  • 配当金額・連結業績等を勘案しながら、DOE3.0%からの継続的上昇を方針として、長期安定的な配当を実施していく
引用元:デンソー 剰余金の配当に関するお知らせ

DOE(ディーオーイー)

株主資本配当率。年間の配当総額を株主資本で割って算出。
配当性向と同様、株主還元の状況を示す指標の1つ。ここ数年、DOEを採用する上場企業も増えている。

2022年3月期から、より積極的に配当を行っています。

フリー

デンソー100株で配当金はいくらもらえる?

デンソーの2025年3月期の予想配当金は、下記のとおり。

時期配当金
中間配当(2024年9月)32円
期末配当(2025年3月)32円
合  計64円
引用元:デンソー 決算短信

中間配当の32円は実施済み。期末配当も、同額の32円を予定。合計で64円の配当金が分配される見込みです。

100株を保有している場合、6,400円の配当金を受け取れる計算になります。

※実際の手取り額は、5,100円(20.315%の所得税等が引かれる)です。

なお、配当金の額は業績によって変化します。moomoo(ムームー)などの株アプリで、会社の動向を時々チェックしましょう!

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>>【moomoo】アプリの使い方とメリット、使ってみた感想を解説!

デンソー100株はいくらで買える?

デンソーを100株購入する場合、計算式は下記になります。

株価 × 100株 + 手数料 = 購入資金

2024年11月1日のデンソーの終値は、2,156円なので、これで計算してみます。

ちなみに、私も利用しているmoomoo証券の場合、日本株の手数料は「無料」となっています。

2,156円 × 100株 + 0円= 215,600円

22万円くらいで、デンソーの株主になれます。

デンソーの株価、今後の見通しは?

✓ デンソー、過去5年分の株価(高値・安値)

デンソーの過去5年分の株価(高値・安値)を一覧表にしてみました。

※2023年10月の株式分割(1株 → 4株)を考慮して作成
※2024年は11月1日までの数字

高値安値
2020年1,554.8円(12月)755.3円(3月)
2021年2,393.8円(12月)1,425円(1月)
2022年2,546.3円(1月)1,621.5円(12月)
2023年2,613.8円(9月) 1,597.3円(1月)
2024年2,993.5円(4月)1,864円(8月)

デンソーの過去5年間の高値は 2,993.5円(2024年4月)、安値は 755.3円(2020年3月)。

なお、現在の株価は 2,156円(2024年11月1日終値)となっています。

✓ デンソーの株価、今後の見通しは?

株価は、下記の計算式で求められます。

EPS(1株利益)× PER(株価収益率)= 株価

2025年3月期の予想EPSは、152.49円(デンソー 決算短信より)。

※従来の予想EPS(180.36円)から30円ほど下方修正されました。

2025年3月期の業績予想では、配当金だけでなく、売上高や純利益なども従来予想から下方修正されました。

フリー

過去5期分のPERは、最低が17.89倍、最高が27.47倍(デンソー 有価証券報告書より)。

※コロナ禍のPERは、高めなので除外。

以上の2つの数字から、デンソーの株価を計算すると下記になります。

152.49円 × 17.89倍~27.47倍= 2,728円~4,189円

あくまでも、計算上ですが、「2,728円~4,189円」という株価が算出されました。

先述のとおり、 デンソーの過去5年来の高値は 2,993.5円(2024年4月)。現在の株価は 2,156円(2024年11月1日終値)です。

今後の業績次第ではありますが、「株価は 2,700円台を目指す展開になる…」と考えます。

デンソーの配当、今後の見通しは?

✓ デンソーの配当実績(過去5期分)

デンソーの配当実績(過去5期分)は、下記のとおり。

※2023年10月の株式分割(1株 → 4株)を考慮して作成
※配当利回り= 各期の配当金 ÷ 株価(期末)× 100 で算出

決算期配当金株価(3月末)配当利回りDOE
2020年3月35円872.8円4.01%3.1%
2021年3月35円1,836.8円1.91%3.0%
2022年3月41.3円1,965円2.10%3.1%
2023年3月46.3円1,860.8円2.49%3.2%
2024年3月55円2,883円1.91%3.3%
引用元:IR BANK、デンソーの決算資料

2021年3月期の配当金は、前期(2020年3月期)と同様の35円で、増配にはなりませんでした。

2022年3月期以降は、「41.3円 → 46.3円 → 55円」増配傾向に…。株主還元に対して、より積極的な姿勢に転換しました。

また、2022年3月期頃から、配当方針としてDOE(株主資本配当率)を採用。

累進配当に近い形となり、増配に期待が持てる銘柄になりました。

✓ デンソーの配当、今後の見通しは?

2025年3月期の予想配当金は、64円を予定。

予定通りに実施されれば、4期連続での増配となります。

最後に、デンソーの配当方針を再掲しておきます。

  • DOEを株主還元指標として採用
  • 配当金額・連結業績等を勘案しながら、DOE3.0%からの継続的上昇を方針として、長期安定的な配当を実施していく
引用元:デンソー 剰余金の配当に関するお知らせ

デンソーに関してよくある質問

デンソーに関して、よくある質問をまとめてみました。

  • 質問①:デンソーの株式分割はいつ行われましたか?
  • 質問②:デンソーとトヨタの関係は?
  • 質問③:デンソーは何の会社?強みを教えて!
  • 質問④:デンソーの時価総額はどれくらい?

以下で回答します。

質問①:デンソーの株式分割はいつ行われましたか?

デンソーは、2023年10月に株式分割(1株 → 4株)を行いました

投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが分割の目的のようです。

フリー

なお、株式分割「前」の株価は 10,000円前後で、100株購入するのに100万円くらいの資金が必要でした。

分割「後」の株価は 2,400円前後になり、24万円くらいで購入できる銘柄になりました。

質問②:デンソーとトヨタの関係は?

デンソーはもともと、トヨタの一部門で電装品を手掛けていました。

1949年12月に日本電装が設立され、トヨタから独立。1951年12月に株式を上場しました。

現在も、トヨタグループの一員。豊田自動織機(6201)やアイシン(7259)とともに「グループ御三家」と呼ばれています。

なお、デンソーの筆頭株主は、トヨタ自動車(7203)で19%を保有しています。

質問③:デンソーは何の会社?強みを教えて!

デンソーは、電装品全般・熱機器などを手掛ける自動車部品メーカーです。

デンソーの強みは、下記のとおり。

  • 売上高が約7兆円で、業界No.1
  • 売上高の60%を海外で稼ぐグローバル企業
  • トヨタグループを支える中核企業
  • 技術力に定評。電装品・エンジンなど、幅広く製品を手掛ける

質問④:デンソーの時価総額はどれくらい?

デンソーの2024年11月1日の終値は、2,156円。時価総額は、約6.8兆円です。

※なお、発行済み株式数は、約31.5億株。

時価総額ランキングでは、国内30位くらいに位置しています。

ちなみに、国内1位はトヨタ自動車(7203)で、時価総額は約41兆円です。

まとめ:今回のポイント

今回は、デンソー(6902)について解説しました。

ポイントをおさらいすると、下記のとおり。

  • 株価が安い理由①:トヨタグループで広がる品質不正問題
  • 株価が安い理由②:今期(2025年3月期)業績予想の下方修正
  • 今後の業績次第だが、「株価は 2,700円台を目指す展開になる…」と考える
  • 2025年3月期の予想配当金は、64円
    64円配当が実施されれば、4期連続で増配の見込み

デンソー株に限りませんが、株式投資で成功するためには、的確な情報収集が欠かせません。

スマホで手軽に確認できる、moomoo(ムームー)などの株アプリを利用して、「株価」や「業績」を定期的にチェックすることをオススメします。

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※投資判断は、自己責任でお願いします。

今回は以上です。

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