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【どこまで下がる?】資生堂の株価はなぜ下落した?今後の株価・配当の見通しは?

2024/10/31

お悩みさん

資生堂の株価はなぜ下落した? どこまで下がる?
今後の株価・配当の見通しと一緒に教えてください。

こういった質問に答えます。

本記事の主な内容

  • 資生堂の株価推移
  • 【どこまで下がる?】資生堂の株価はなぜ下落した?
  • 資生堂100株はいくらで買える?
  • 資生堂、株価の今後の見通しは? 
  • 資生堂、配当の今後の見通しは?

こんにちは、ブロガー&投資家のフリーです。

今回は、「資生堂の株価はなぜ下落した?」「資生堂の株価は、どこまで下がる?」「資生堂、株価の今後の見通しは?」を中心に解説します。

ポイントは下記のとおり。

  • 株価が下落した理由①:売上高の25%を占める中国事業の低迷
  • 株価が下落した理由②:構造改革の遅れとこれに伴う費用計上
  • 株価はどこまで下がる?:
    過去5年間の安値は、2024年9月に記録した 3,055円。3,000円が、下値の目安になると考える
  • 今後の株価は業績次第だが、
    「3,000円~4,300円」の範囲内で推移すると予想
  • 2024年12月期の予想配当金は 60円
    前期(2023年12月期)と同額で、増配にはならない見込み

※記事は2分くらいで読み終わります。

資生堂はどんな会社?

資生堂(4911)は、国内最大手の化粧品会社。

主力の国内事業はコロナ禍を経て、メイク需要が回復傾向に…。

ただし、韓国のプチプラコスメ(低価格ブランド)が台頭し、中価格帯のメイクブランドは非常に厳しい状況です。

そんな中、資生堂は高価格帯スキンケアに注力。『SHISEIDO』『クレ・ド・ポーボーテ』などのブランドを強化しています。

なお、日本と並ぶ主力事業の中国では苦戦が続いています。中国経済の不振や原発の処理水排出による、日本製品の不買運動などが苦戦の理由。

「中国事業の立て直し」と、現在進行中の「構造改革」が成功するか否かに、要注目です!

項目内容
社名資生堂
証券コード4911
本社東京都中央区銀座
設立1927年6月
決算12月31日
市場東証プライム
主な事業内容化粧品 ※海外売上比率:約70%
従業員数約30,000名(2023年12月期)
売上高9,730億円(2023年12月期)
配当利回り1.41%(2023年12月期)
株価3,391円(2024年10月22日終値)
購入できる証券会社松井証券moomoo証券 など

資生堂株は、ネット証券で購入するのが便利で、手数料もお得です。

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資生堂の業績推移

資生堂の過去5期分の業績は、下記のとおりです。

決算期売上高営業利益純利益
2019年12月1兆1,315億円       1,138億円735億円
2020年12月9,208億円149億円  -116億円
2021年12月1兆351億円415億円424億円
2022年12月1兆673億円465億円342億円
2023年12月9,730億円281億円217億円
引用元:資生堂 決算短信

コロナ前の売上高(2019年12月期)は好調で、1兆1,000億円台を計上。4期連での増収を達成しました。

コロナの影響で悪化した、2020年12月期は、売上高が大きく減少。1兆円を切る水準まで低下しました。

コロナ禍を脱した、2021年と2022年12月期は売上高1兆円を回復したものの、最新の決算(2023年12月期)では再び、1兆円の大台を下回っています。

※2023年12月期の不振の理由は、構造改革によるブランド売却や、中国による日本製品の買い控えの影響です。

純利益については、2019年12月期に700億円台を計上。

その後は、100億円台の最終赤字(2020年12月期)、2期連続の減益(2022年&2023年12月期)と苦戦が続いています。

※2022年と2023年12月期の減益は、人員整理や工場売却など、構造改革の費用計上が主な要因です。

今期(2024年12月期)の業績は、前期と比べて、ほぼ横ばいの見通し。中国事業がどこまで回復するかが、今後の「カギ」になりそうです。

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資生堂の株価推移

資生堂の株価推移(過去5年分)は、下記のとおり。

※株価チャートは拡大できます。

資生堂 株価チャート5年

2019年10月に 9,170円を付けた株価は、コロナ禍の2020年3月には 5,243円まで下落しました。

その後、業績の回復を背景に株価も上昇。2021年6月には、8,384円を記録します。

ですが、これ以降は業績の低迷とともに、株価は下落局面に突入…。

2022年11月には 5,000円割れの 4,813円、2023年12月には 4,000円も下回り、3,740円を付けました。

2024年に入ってからも、株価は弱含みの展開…。9月には 3,055円を付け、3,000円割れ寸前まで下落しました。

現在の株価も、3,400円前後で停滞しています。

先述のとおり、2019年10月に9,000円台だった資生堂の株価は、現在、3,400円前後で低迷…。

高値からの下落率は、60%強に達しています。

資生堂の株価は、なぜ下落したのか? ここからは、その理由を考察してみたいと思います。

  • 理由①:売上高の25%を占める中国事業の低迷
  • 理由②:構造改革の遅れとこれに伴う費用計上

以下で解説します。

理由①:売上高の25%を占める中国事業の低迷

理由の1つ目は、売上高の25%を占める中国事業の低迷です。

直近5期分の中国事業の売上高と売上構成比率(売上高に占める割合)をまとめてみました。

決算期売上高売上構成比率
2019年12月2,162億円       19.1%
2020年12月2,358億円25.6%
2021年12月2,747億円27.2%
2022年12月2,582億円24.2%
2023年12月2,479億円25.5%
引用元:資生堂 決算説明資料

上記のとおり、2019年~2021年12月期にかけては、売上高も、売上構成比率も順調に伸びていました。

ところが、2022年12月期には、売上高も売上構成比率も低下2023年12月期も売上高が低下しています。

※中国経済の不振や、福島原発の処理水放出による日本製品の不買運動などが原因です。

中国事業は、日本事業と同様、資生堂の業績を支える大きな柱です。

この主力事業が成長せずに、低迷していることが、株価下落の一因だと考えます。

理由②:構造改革の遅れとこれに伴う費用計上

理由の2つ目は、構造改革の遅れと、これに伴う費用計上です。

資生堂の構造改革は、2021年に発表された経営戦略『WIN 2023 and Beyond』から始まっています。

その後、2023年2月には、新たな経営戦略『SHIFT 2025 and Beyond』を発表。

構造改革の中味は、不採算店舗の閉鎖を進めると同時に、国内で約1,500人(日本人従業員の1割強)の早期退職を募集する…というもの。

参考:資生堂、国内で早期退職1500人募集 社員の1割強に相当(日本経済新聞)

この構造改革に300億円の費用を計上、下記のとおり、純利益は減少傾向にあります。

決算期売上高純利益
2020年12月9,208億円-116億円
2021年12月1兆351億円424億円
2022年12月1兆673億円342億円
2023年12月9,730億円217億円
引用元:資生堂 決算短信

2023年12月期の売上高や純利益の「減少」を見てもわかるとおり、資生堂の経営は厳しい状況です。

長引いている構造改革に決着をつけ、成長戦略に舵を切る施策を行わない限り、株価の低迷は続くものと考えます。

資生堂100株はいくらで買える?

資生堂を100株購入する場合、計算式は下記になります。

株価 × 100株 + 手数料 = 購入資金

2024年10月22日の資生堂の終値は、3,391円なので、これで計算してみます。

ちなみに、moomoo証券の場合、日本株の手数料は「無料」となっています。

3,391円 × 100株 + 0円= 339,100円

34万円くらいで、資生堂の株主になれます。

資生堂、株価の今後の見通しは?

✓ 資生堂、過去5年分の株価(高値・安値)

過去5年分の株価(高値・安値)を一覧表にしてみました。

※2024年は10月22日までの数字

高値安値
2020年8,040円(1月)5,243円(3月)
2021年8,384円(6月)6,375円(12月)
2022年6,795円(2月)4,813円(11月)
2023年7,160円(6月) 3,740円(12月)
2024年5,272円(6月)3,055円(9月)

資生堂の過去5年間での高値は 8,384円(2021年6月)、安値は 3,055円(2024年9月)。

現在の株価は 3,391円(2024年10月22日終値)となっています。

✓ 資生堂、株価の今後の見通しは?

株価は、下記の計算式で求められます。

EPS(1株利益)× PER(株価収益率)= 株価

2024年12月期の資生堂の予想EPSは、55.05円(資生堂 決算短信より)。

資生堂の過去5期分のPERは、最低が54.6倍、最高が78.1倍(資生堂 有価証券報告書より)。

以上の2つの数字から、同社の株価を計算すると下記になります。

55.05円 × 54.6倍~78.1倍= 3,006円~4,299円

あくまでも、計算上ですが、「3,006円~4,299円」という株価が算出されました。

先述のとおり、現在の株価は 3,391円(2024年10月22日終値)で、上記で算出された株価の範囲内にあります。

株価は今後、「3,000円~4,300円の範囲内で推移」すると予想。「株価 3,000円前後で買い、4,000円台に乗せたら売り…という投資方針が良いのでは?」と考えます。

「5,000円台や6,000円台で、売り!」と言いたいところですが、資生堂株にはそこまで強気になれません…。

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資生堂、配当の今後の見通しは?

✓ 資生堂の配当実績(過去5期分)

資生堂の配当実績(過去5期分)は、下記のとおり。

※配当利回り= 各期の配当金 ÷ 株価(期末)× 100 で算出

決算期配当金株価
(12月末)
配当利回り配当性向
2019年12月60円7,782円  0.77%    32.6%
2020年12月40円7,136円0.56%47.2%
2021年12月50円6,414円0.78%42.6%
2022年12月100円6,471円1.55%116.8%
2023年12月60円4,252円1.41%110.2%
引用元:IR BANK、資生堂 決算資料

過去5期分の配当利回りは、0.56~1.55%。平均すると1.01%です。

※2022年12月期の配当金が100円になっているのは、創業150周年の記念配当(50円分)が上乗せされたため。

東証プライム全銘柄の配当利回りは、2.34%(2024年10月22日、日本経済新聞より)なので、平均の半分以下で、かなり低いことがわかります

資生堂株は「配当狙い」では、投資できません。

フリー

✓ 資生堂、配当の今後の見通しは?

2024年12月期の予想配当金は、60円を予定。

前期(2023年12月期)と変わらずで、増配の見込みはなさそうです。

参考までに、資生堂の配当方針を載せておきます。

  • DOE 2.5%以上を目安とした長期安定的かつ継続的な還元拡充を実現する
引用元:資生堂 株主還元の基本方針・配当金推移

DOE(ディーオーイー)

株主資本配当率。年間の配当総額を株主資本で割って算出。
配当性向と同様、株主還元の状況を示す指標の1つ。ここ数年、DOEを採用する上場企業も増えている。

資生堂に関してよくある質問

資生堂に関して、よくある質問をまとめてみました。

  • 質問①:【やばい?】資生堂の業績悪化の理由は?潰れる?
  • 質問②:資生堂の配当金は100株でいくらもらえる?
  • 質問③:資生堂の配当金はいつもらえる? 権利確定日は?

以下で回答します。

質問①:【やばい?】資生堂の業績悪化の理由は?潰れる?

資生堂の直近4期分の業績を再掲します。

決算期売上高営業利益純利益
2020年12月9,208億円149億円  -116億円
2021年12月1兆351億円415億円424億円
2022年12月1兆673億円465億円342億円
2023年12月9,730億円281億円217億円
引用元:資生堂 決算短信

コロナ禍からは脱した資生堂ですが、2022年と2023年12月期の2期連続で、純利益が減少しています。

また、売上高も、2023年12月期に9,700億円台と、再び1兆円の大台を割り込みました

さらに、2024年8月に発表された、2024年12月期の中間決算では純利益が1,500万円と、前期に比べて99.9%減と大幅に落ち込んでいます。

※前期(2023年12月期)の中間決算の純利益は、117億5,300万円。

参考:資生堂の純利益99.9%減、中国や免税品が苦戦 1〜6月(日本経済新聞)

資生堂の業績悪化の理由は、下記の2点が考えられます。

資生堂の業績悪化の理由

  • 中国と免税店で化粧品販売が低調
  • 構造改革費用、約300億円の負担

資生堂には、利益剰余金が約3,700億円あるので、会社がすぐに「潰れる」ことはありません。ですが、このような状況が長引くようであれば「やばい」です。

フリー

質問②:資生堂の配当金は100株でいくらもらえる?

資生堂の2024年12月期の予想配当金は、下記のとおり。

時期配当金
中間配当(2024年6月)30円
期末配当(2024年12月)30円
合  計60円
引用元:資生堂 決算短信

中間配当の30円は実施済み。期末配当も30円を予定しています。

2つを合計した、2024年12月期(今期)の予想配当金は60円。

100株を保有している場合、6,000円の配当金を受け取れる計算です。

※なお、実際の手取り額は4,782円(20.315%の所得税等が引かれる)です。

質問③:資生堂の配当金はいつもらえる? 権利確定日は?

✓ 資生堂の配当金の権利確定日は?

資生堂の配当金の権利確定日は、6月下旬(中間配当)12月下旬(期末配当)です。

権利確定日の2営業日前を「権利付き最終日」と言います。

権利付き最終日とは?

株主として、配当金や株主優待の権利を取得できる最終売買日のこと。

なので、配当金を受け取るためには、「権利付き最終日」までに資生堂株を購入する必要があります。

✓ 資生堂の配当金はいつもらえる?

資生堂の配当金の支払日は、権利確定日から2~3ヵ月後

具体的には、中間配当が9月上旬、期末配当が3月下旬になります。

  • 中間配当の支払日:9月上旬
  • 期末配当の支払日:3月下旬

まとめ:今回のポイント

今回は、資生堂(4911)について解説しました。

ポイントをおさらいすると、下記のとおり。

  • 株価が下落した理由①:売上高の25%を占める中国事業の低迷
  • 株価が下落した理由②:構造改革の遅れとこれに伴う費用計上
  • 株価はどこまで下がる?:
    過去5年間の安値は、2024年9月に記録した 3,055円。3,000円が、下値の目安になると考える
  • 今後の株価は業績次第だが、
    「3,000円~4,300円」の範囲内で推移すると予想
  • 2024年12月期の予想配当金は 60円
    前期(2023年12月期)と同額で、増配にはならない見込み

資生堂株に限りませんが、株式投資で成功するためには、的確な情報収集が欠かせません。

スマホで手軽に確認できる、moomoo(ムームー)などの株アプリを利用して、投資先を定期的にチェックすることをオススメします。

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※投資判断は、自己責任でお願いします。

今回は以上です。

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